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はてなダイアリー(Everything but Music)

 2005年3月15日(火) Got to get out of here
◆12”/80 (無駄遣いな日々)
 80年代ロックの12inchシングルヴァージョンを集めた編集盤。イギリスのグループを中心にたっぷり38曲を収録。
 ちょっと欲しい。3枚組にしては安いし。いろいろとネタにできそうだし。

◆【ディスクユニオン限定】朗報! ローリング・ストーンズ紙ジャケット 再プレス決定!!
 ああまたユニオン限定かよ。しかも日本盤レプリカ帯付き…。日本製紙ジャケを持っていないのは「山羊の頭のスープ」「イッツ・オンリー・ロックンロール」「エモーショナル・レスキュー」の3枚。でも予約するのは気が進まないなあ。で、また買い損ねて後悔するんだきっと。


 
○バッドフィンガー「素敵な君」
 前作「涙の旅路」と同じ'74年のリリース。プロデュースも同じくクリス・トーマス。
 異様に気合いの入りまくったアルバム。彼らの代表作といってもさしつかえないだろう。前作のユルさを愛する身としては、ちょっとテンション高すぎるんじゃないの、と思ったりもするのだが。
 がしかし、このアルバムも大して売れなかった。ここまで気合いの入ったアルバムが評価されなかったんだから、彼らの落胆は大きかっただろう。
 あげくの果てにいざこざが起きてジョーイ・モーランドが脱退、残った3人は新メンバーを加えてアルバム「Head First」を録音するものの、ワーナーからリリースを拒否される。そしてマネージャーの不正(メンバーに渡るはずの金をピンハネしていた)が明らかになったとき、ピート・ハムは自殺という道を選ぶ……やりきれないよまったく。

 2005年3月14日(月) Where do we go from here ?
 
○バッドフィンガー「涙の旅路」
 仕事の行き帰りに淡々とバッドフィンガーを聴くよ。2週目。
 アップルからワーナー・ブラザースに移籍後初のアルバム。'74年リリース。プロデュースはクリス・トーマス。
 バッドフィンガーというとアップル時代のことばかりが語られがちだけど、ワーナー時代のアルバムも良いんですから。レーベル変わったってバッドフィンガーはバッドフィンガーなんですから。
 彼らの強みは、メンバー4人全員がソングライターでもあるところだろう。その中でも、ピート・ハムの才能は突出している。このアルバムでも半数近い5曲を書いていてしかも名曲ばかり。でも他の3人の曲もなかなか聴かせるのだ。
 トム・エヴァンスは「さすらいの道」という不思議な味わいをもつポップ・ソングを書いているし、ジョーイ・モーランドの曲はやや大味になる傾向はあるものの、ピートの曲とうまくコントラストを描いているし。マイク・ギビンズはこのアルバムでは1曲しか書いてないけど、メランコリックなボブ・ディランといった趣の曲でこれまた印象に残る。
 ところでこれまたちょっと彼らのイメージからずれた感じのするジャケットだなあ。デザインは、ジョン・コッシュという人。
 ちょっと調べてみたら、すげえ大物でした。イーグルスのあれやらビートルズのこれやらザ・フーのそれやらをデザインしていて。知らんかった。意識せずにこの人のデザインしたレコードを愛聴してたわけだ。

 2005年3月13日(日) As time goes by
 
○飯田圭織「アヴニール 〜未来〜」
 年末にリリースされた3rdソロ。
 なんかあまり話題にならなかったみたいだけど、なかなかいいアルバムですよ、これ。
 ボサノヴァやフレンチポップスといった非英語圏ポップスをベースとしているのは、これまでの2枚と同じ。ただし、今回は全曲オリジナル作品なのがポイント。
 日本語で歌う、ということが功を奏したのか、とてものびのびとした歌声で聴いていて気持ちがいい。彼女の鼻にかかった声や歌い回しに関しては好き嫌いが分かれるかもしれないが。
 アレンジャーもこれまでと同じ前野知常。基本は打ち込みだけど、生楽器をうまく組み合わせてチープにならないよう工夫してある。こちらもアルバムを経るごとにグレードアップしている感じだな。土屋公平(元ストリート・スライダース)がギターを弾いているのがちょっと嬉しかったです。
 それから松尾清憲作品!1曲のみではありますが。地味ながらなかなか味わいぶかい曲で気に入りました。


  
○ハーパース・ビザール「As Time Goes By」
 '76年リリースのリユニオン・アルバム。
 このアルバムだけは未聴だったのだが、mixiのHarpers Bizarreコミュで聴きたい聴きたいと騒いでいたら、親切な方が再発CD('92)を譲って下さった。ありがたやありがたや。
 主要メンバーの一人テッド・テンプルマンは不参加だし、前述のコミュでも「あまりのつまらなさに殆ど聴かないまま処分した」という人あり、「メッチャ好き」という人あり、と評価が分かれていたので、こわごわ聴いてみたのだが……これが良かったのです。
 基本的にワーナー時代のサウンドをなぞるような作りになっていて、新しい驚きはなにもない。でも、曲選びのセンスも衰えていないし、アレンジも丁寧だし、驚くべき事に声もそのまま、ということで十分楽しめました。
 ちなみに、ライナーノーツは渋谷系のアイドル(当時)渡辺満里奈が書いてます。
 それからジャケットも日本独自のもの。デザインはピチカート・ファイヴの一連の作品で有名な信藤三雄。
オリジナルのジャケットはすっかりオッサンになったメンバーのフォトが使われている。これを眺めながら聴くと少々不気味だ。いいオヤジが変声期前のような歌声で昔の歌を可愛らしく歌う、このビザールな現実を忘れていただくために最高の新ジャケットを用意した。(センチュリー・レコード皆川勝氏の解説より引用)
 そういうことだそうです。 

 2005年3月11日(金) Apple of my eye
◆Hip-O Selectが海外発送を中止(紙ジャケ掲示板2)
 ライノ・ハンドメイドに迫るクオリティの再発を手がけ、人気急上昇中の通販専門レーベルHip-O Selectが、北米以外への商品発送を中止するとのこと。ユーザー宛にこんなメールを送ってきたそうです。以下、訳。
3月15日から北米以外へのサービスを中止することになりました。その日までに受けた注文については履行いたしますが、それ以降、海外のお客様がHip-O Selectの商品をお求めになるには、米国内の配送先が必要になります。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
 ユーザからの問い合わせが多くあったのか、その後、Hip-OのThane Tierneyという人が、もう少し詳しい状況について、BBSに書き込みをおこないました
 それによると、こうなった理由は、レコード会社のテリトリーの問題らしいです。
 Hip-Oの親会社はユニヴァーサル・ミュージック。そして、各国のユニヴァーサル・ミュージックは、それぞれのテリトリーの中だけで商品を販売することになっていると。これまでHip-Oがやってきたように、テリトリーを超えて直接顧客に商品を販売することは、そのルールを犯すことになってしまうと。うーん、どっかで聞いたような話だ…輸入権の影がちらちらする…。
 しかし、Thana氏からのメッセージにはこうも書いてあります。
私たちはこの問題をできるだけ早く解決するために協議を続けています。世界中の音楽ファンがHip-O Selectの商品を確実に入手できるように。申し訳ありませんが、しばらくお待ちください。
 この言葉を信じて待つしかないんでしょう……サービス中止の件についても「stop」でなく「suspend(一時中止、保留の意)」という言葉を使ってますし。


 
○バッドフィンガー「ASS」
 '73年リリース。アップル最後のアルバム。レーベル移籍のゴタゴタの中で、あっちにぶつかり、こっちにぶつかりしながら制作された不運な作品。(こんなんばっかりや…だから悲劇のバンドなわけだが。)
 楽曲的には1曲目の「アップル・オブ・マイ・アイ」に尽きる。アップル・レーベルを去る悲しさをラヴ・ソングに仮託して、ピート・ハムがせつせつと歌う。
「残念だけど もういかなくちゃ/心の中では ずっとここにいたいと思ってるんだけど/ぼくたちの愛は うそ偽りのないものだった/君の才能は永遠のもの」
 そしてこの後、「You're the apple of my eye/You're the apple of my heart」(君はぼくにとってかけがえのない人)というサビがやってくる。泣ける。
 この1曲を聴くためだけでも、このCDを入手する価値はあると思う。名盤リストにはけっして載らないアルバムだけど。

 2005年3月10日(木) Take it all
◆ナイン・インチ・ネイルズの新作、日本先行リリース 【続報付】(CDJournal.com)
 山形浩生サイトでこんな記事を読んで、がぜん興味がわいてきた。NINってぜんぜん聴いたことないんですけどね。


 
○バッドフィンガー「ストレート・アップ」
 もうこれはとんでもない傑作で。アップル時代のアルバムで一枚選ぶなら絶対にこれ。胸かきむしるような美しく影のあるメロディーと、タメのきいた重量級の演奏。全曲が素晴らしい。
 しかし、このアルバムがリリースされるまでにも紆余曲折があったのだそうだ。
 ジェフ・エメリックのプロデュースによって完成したアルバムはアップルによってダメ出しをされ、再制作を買って出た救世主ジョージ・ハリスンも、バングラ・デシュ・コンサートのために途中でトンズラ。最終的にトッド・ラングレンがプロデュースを任されてやっと完成にこぎつけたと。どこまでも幸薄いバンドだ。
 まあでもその結果こんな傑作が生まれてしまったのだから、音楽というのはわからない。CDにはボーナス・トラックとしてジェフ・エメリック版のテイクが5曲収められているが、明らかに正式リリース版より劣っているもんな。「ネイム・オブ・ザ・ゲーム」なんて妙に軽めだったりして。ジョージ・ハリスン/トッド・ラングレン版は神々しいまでに重々しいのに。音楽ってよくわからないよ、ほんと。

 2005年3月9日(水) We're for the dark
◆ロシアの激安音楽配信サイトに当局が合法判断(海外ボツ!News)
 MP3を50MB落として1ドル。やすっ。しかも合法。そもそもロシアではCD1枚が300円くらいしかしないらしい。
 輸入権でCDは阻止できても、ネットダウンロードは防げませんよ。


 
○バッドフィンガー「ノー・ダイス」
 '70年リリースのセカンド。
 サウンドにいきなり重量感と風格が出てきた。ビートルズの影響から完全に脱しきったわけではないけれど、ここまでくればもう単なるフォロワーとは呼べない。名曲「ミッドナイト・コーラー」「嵐の恋」、そしてあまりにも有名な「ウィズアウト・ユー」。バッドフィンガーにしか作れない音楽が鳴っている。
 最近はパワーポップ的側面から評価されることの多い彼らだけど、やっぱりこのアルバムが念頭にあるのでしょうか。
 しかし昔からこのジャケだけは違和感あるなあ。サウンドからもバンドイメージからもかけ離れているんで。
 でもライナーノーツによれば、この写真のポイントは前作と同じく「指」らしい……知らなかった。ぐわし

 2005年3月8日(火) Come and get it
 
○バッドフィンガー「マジック・クリスチャン・ミュージック」
 失意のアイビーズを不憫に思ったポール・マッカートニーが助け舟を出す。リンゴ・スター主演の映画「マジック・クリスチャン」の主題歌を彼らに歌わせることに。曲はポールの自作。その時点でグループ名もアイビーズからバッドフィンガーに変わった。ポールが録音したデモ・ヴァージョンそっくりに歌ったその曲は無事ヒット。このアルバムが作られた。説明終わり。
 で、この作品。アイビーズのアルバムから7曲持ってきてミックスし直し、新録7曲を加えて作り上げたわけだけど、これが不思議と散漫にならず、統一感のあるアルバムになっている。うまくいいとこだけ抽出してきたんだな。
 特に冒頭の三曲は強力。「マジック・クリスチャンのテーマ」〜「クリムゾン・シップ」〜「いとしのアンジー」。
 ちょっとあか抜けないビートルズといった風情があじわい深いです。
 それ以外にも、ヘヴィな「ロック・オブ・オール・エイジズ」はロックバンドとしての実力を示しているし、「スカボロー・フェア」を意識して書いたという「明日の風」もメロウでありながら途中ぐぐっとハードに展開する。サイモン&ガーファンクルにはできない芸当だ。ラストが「メイビー・トゥモロウ」で終わるのも良いなあ。
 と絶賛してしまったけど、ひさしぶりにじっくり向き合ってみたらほんとに傑作だったので。昔初めて聴いたときにはあまりピンとこなかったのにね。だから音楽を聴くのはおもしろいです。

 2005年3月7日(月) Yesterday ain't coming back
 
 仕事の行き帰りに淡々とバッドフィンガーのアルバムを聴きかえすよ。紙ジャケも出たことだし
○アイビーズ「メイビー・トゥモロウ」
 最初はこの名前でデビューしたと。ビートルズのロード・マネージャー、マル・エヴァンスに売り込んでアップルとの契約を獲得、せっかくアルバムも録音したのに、イタリア、ドイツ、日本でしかリリースしてもらえなかった。悲劇のバンドの最初のつまずき。
 そのおかげで、このアルバムは超レア盤になってしまうのだけど、本人たちにとってみれば嬉しくないよな。自分の作品が常にカタログにあって、聴き続けられる方がいいに決まってる。
 アルバムの中味は……このB級アイドルバンドぽいジャケットを許せるかどうかで評価が分かれるでしょう。
 まだまだ青くて未完成。しかし「メイビー・トゥモロウ」や「美しく青く」、「いとしのアンジー」などでのメロディセンスは既に非凡な輝きをみせる。各曲を単体で見るとそれなりに魅力的なのに、アルバム全体としては散漫な印象を与えてしまうのはなぜだろう?トニー・ヴィスコンティのプロデュースが弱いのかな。
 それにしても初CD化('92)されたときのリマスターで再発されたのはちょっとキツい。音圧も低いまま。日本で独自にリマスターすることはできなかったのでしょうか。無理ですか。そうですか。やっぱりアップルだから?

 2005年3月6日(日) The Blank Paper
 
○大貫妙子「One Fine Day」
 25枚目のオリジナル・アルバム。
 いまだにクオリティの高いアルバムをリリースし続けている彼女だけれど、今回の作品は頭一つ飛び抜けている。繰り返し聴くことで味わい深さを増す傑作だ。
  かつて坂本龍一がこんなことを書いていた。「彼女は、最初から完成されたスタイルを持つアーティストだ。」と。
 でもそれは、一歩間違えばマンネリというループに迷い込んでしまいやすいということでもある。
 今回のアルバムは見事にその罠をクリアしているというか、罠の存在自体を感じさせないというか。基本的にはなにも変わっていないのに。
 正直、純粋な音楽的スリルという意味では、往年の名作「ロマンティーク」「クリシェ」「シニフィエ」「カイエ」といったアルバムにはかなわないかもしれない。でもここには、流行りのスタイルに惑わされない、しっかりした大貫妙子自身の音楽がある。
「いちど決めたことでも まだ間にあうからポケットにしまおう/今日は別の道を歩こう/わたしのミトンつれて行こう/わたしはいつでも blank paper/まいにち新しい絵を描こう」(「The Blank Paper」) 
 こんなふうにフラットで新鮮な心持ちで毎日を生きて行けたらいいなあ。
 アレンジの素晴らしさも忘れてはいけないな。シンプルだけど深みのあるアレンジ。アコースティック・ギターとフェンダー・ローズ、ハモンド・オルガンの絡みがとても心地よい。メイン・アレンジャーは森俊之という人。どんな人なんだろうと思って調べてみたら、オフィシャルサイトがありました。かつては平松愛理、安部恭弘といった人から、最近では椎名林檎やスガシカオ、山崎まさよしといった人まで、幅広くサポートしておられる方なんですね。日記では、このアルバムについても言及しておられます。

 2005年3月4日(金) Quiet village
 有給休暇を取って、野暮用を片づけてました。寒かった。

◆マーティン・デニー逝去 (情報元:人類の進歩と調和とせつなさと心強さと)
 あの「ファイヤー・クラッカー」のオリジネイター、マーティン・デニーが3/2に亡くなったそうです。94歳。ハワイに住んでたんですね。地元の音楽関係者によれば、亡くなるしばらく前まで音楽活動をしていたとのこと。
 今月と来月に発売されるオリジナル・アルバムの紙ジャケCDが、まるで追悼特集のようになってしまいました…。

◆エドウィン・コリンズ、手術を受け快方に向かう(BBC NEWS)
 脳出血で緊急入院していたエドウィン・コリンズですが、脳外科手術を受けて、少しづつ快復しつつあると。ひとまず安心していいのかな。

◆サージェント・ペパーズの衣装、チャリティ・オークションに出品(NME.COM)
 インド洋大津波の被害救済のために、マドンナやクリフ・リチャードといった著名人が100点近いアイテムをチャリティ・オークションに提供するとのことで、その中に「サージェント・ペパーズ」のアルバムジャケットでビートルズが着ていたサテンのジャケットが含まれているそうです。出品者はジョージ・マーティン。
 その他には、ブライアン・アダムス提供のサイン入りカルヴァン・クライン・ジーンズやフィル・コリンズ着用ヴェルサーチのカシミア・ブレザーも出品。興味のある方はこちらをどうぞ。

 2005年3月3日(木) Knock on wood
 
 ハーパース・ビザール「4(ソフト・サウンディン・ミュージック)」を聴きながら出勤。69年リリースの4枚目。
 これまでの3枚とは趣が異なり、フォーキーかつアーシーなあじわいを持つ曲が並ぶ。タイトル曲ではライ・クーダーがボトルネック・ギターをうならせているし、エディ・フロイドやオーティス・レディングといったソウルメインストリームな人の曲をやっているし、ビートルズのカヴァーは「ブラックバード」だし。
 昨日の日記では、彼らのことを「自己主張がない」と書いたけれど、このアルバムではきちんとした自己主張を感じる。
 でもこの作品は評価されず、彼らは解散することになる。その後、メンバーの一人テッド・テンプルマンはワーナーのスタッフ・プロデューサーになって、ドゥービー・ブラザーズやリトル・フィート、ヴァン・ヘイレンといったグループの傑作アルバムを制作し、名プロデューサーと呼ばれるまでになった。。
 ハーパース・ビザール自体は76年にリユニオン・アルバムをリリースしているらしいが(テンプルマンは不参加)、残念ながら僕は未聴。昔、へんなヌードジャケで再発されてたのを見たことがあるなあ。
「年月を経て わかったんだ/大きな音で演奏すりゃいいってものじゃない 大事なのは演奏の仕方/なにを伝えたいかということ/ソフト・サウンディング・ミュージックが 僕を自由にしてくれる/だって ソフト・サウンディング・ミュージックだけが 僕にはぴったりくるんだから」(「ソフト・サウンディン・ミュージック」) 
 帰りはクローディーヌ・ロンジェ「恋は水色」。ひさびさ。
 A&M時代の作品の中で1枚といわれれば、やっぱりこのアルバムをあげてしまう。「恋は水色」の可憐さ、「ホリデイ」のせつなさ、「イッツ・ハード・トゥ・セイ・グッドバイ」のロマンティシズム。フリッパーズ・ギター「ラテンでレッツ・ラブ」の元ネタである「フー・ニーズ・ユー」も好きだ。
 ハーパースのレパートリーが3曲含まれてて(「ハッピー・トーク」「スモール・トーク」「スノウ」)、しかもアレンジャーはニック・デカロだったりするんだけど、トミー・リピューマ(本作のプロデューサー)はレニー・ワロンカーになりたかったのだろうか。

 2005年3月2日(水) Anything goes
◆エリザベス女王、有名なギタリストたちを認識できず(ABC News)
 ブライアン・メイ、エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジという偉大なるギタリストたちをレセプションに招いたエリザベス女王、「で、あなた方はなにをされる方たちなの?」。ははは。
「女王と会えること自体がグレイトなんだから、僕たちが誰なのか、なにをする人間なのか、彼女が知らなかったからって全然気にしてないよ」とクラプトンは言う。「そもそもそんなことを期待してたわけじゃないし。」

◆少年ナイフ、全米ツアーをスタート(RollingStone.com)
 初期のアルバム4枚のリイシューに併せて1ヶ月にわたるアメリカン・ツアーを行う少年ナイフをとりあげた記事。
少年ナイフがラモーンズと大きく異なる点は、彼女たちが「甘いもの」に対する強い執着を持っているということである。
(中略)「恥ずかしくてとてもラヴ・ソングなんて書けないけど、甘いものは大好きだから。」山野直子は説明する。「甘いものは私を幸福にしてくれる。音楽と同じようにね。」
  彼女たちの大ファンだった故カート・コバーンとの関わりについても書かれています。


 
 ハーパース・ビザール「フィーリング・グルーヴィー」を聴きながら出勤。'67年リリースのファースト・アルバム。
 ハーパースの音楽を聴いていていつも思うこと。彼らのヴォーカル&コーラスからはびっくりするほど「自己主張」のようなものを感じられないということ。匿名性が強いというか。そのおかげで、レオン・ラッセルやベリー・ボトキンJr.、ニック・デカロらによる高度なアレンジメントと彼らの声が違和感なくとけあって、多幸感あふれる音楽になっているわけだけど。「自己主張」にまみれたロック・ミュージックとはある意味対極にある音楽かもしれないね。
 今日は自分のクルマに上司を乗せて、のべ400kmを行ったり来たり。運転は単調すぎてけっこう辛かったりしたんだけど、まあ机に座ってわけのわからない書類づくりに頭を抱えているよりはいいかな。
 帰りは、「エニシング・ゴーズ」。同じく'67年リリースのセカンド・アルバム。
 オープニングやエンディング、曲間にも気を配ったトータル・アルバムぽい作り。つぎにやってくる「シークレット・ライフ」の試作品といえるかも。ノスタルジックなタイトル曲と、マジカルな終曲「ハイ・コイン」が特に好きだ。

 2005年3月1日(火) Me,Japanese boy
 

 出勤時にハーパース・ビザール「シークレット・ライフ」
 John Dowさん主宰のHarpers Bizarreコミュニティ(mixi)に入ったおかげで、棚の奥からCDを引っぱり出してきて、ひさしぶりに聞き返している。
 白昼夢の国でゆらゆらとシームレスにまどろむような音楽。とても甘美でせつなく儚い。これまたひとつのデイドリーム・ネイション。小西康陽氏によるライナーノーツも良い。
 今日の仕事は県内出張。遠いあっちと遠いこっちを一日で巡回して、説明と依頼と懇願。疲れた。
 帰りは「バート・バカラック・プレイズ・ヒズ・ヒッツ」
 KAPPレコードから65年にリリースされた幻のファースト・ソロの復刻。細やかな神経で配置されたひとつひとつの楽器の響きが、身体の奥の凝りを揉みほぐしてくれるようだ。There's always something there to remind me.

 パーリスさん更新停止。今度はどこをタテ読みすればいいの?
 しかし、ほんとにブログにチェンジするんですか。時代はホームページビルダー+必殺HTMLタグ手打ちなのに。

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2005年 2月1月
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