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 2003年4月30日(水) 神様はハバナ煙草が大好き
 仕事の行き帰りに「美しい人」。フランス映画の女優たちの歌を集めたコンピレーション。
 バルドー、バーキン、ドヌーヴ、アジャーニといった美人女優に曲を提供し(時には恋愛関係になり)、あまつさえ実娘シャルロットに「レモン・インセスト(レモンの近親相姦)」などという曲をデュエットさせてしまうセルジュ・ゲーンズブールの鬼畜ぶりを堪能できる編集盤でもある。それにしても名曲が多いなあ。

 2003年4月29日(火) Selflessness
 風邪のおかげで一日ベッドの中。
 人の声を聴くのがうざったいので、インスト物ばかり聴く。以下の3枚。
○タウン・アンド・カントリー「カモン」('02)
 これもK氏経由で入手したもの。アコースティックな楽器ばかりで演奏されるインスト集。昨日聴いたWarehouseとスタイルは似ているけれど、こちらはもっとミニマルっぽい。単調な繰り返しの中に時々現れる美しいメロディーに萌える。

○マイルス・デイヴィス「死刑台のエレベーター [完全版] 」('57)
 短く点描のような曲が26曲も続く。楽器の響きは、まるで音響派のようだ。
 ライナーノーツに掲載されている関係者の回想によれば、ヨーロッパ・ツアーに来たマイルスにいきなりサントラ録音の話を持ち込んだらしい。牧歌的な時代。

○ジョン・コルトレーン「セルフレスネス・フィーチュアリング・マイ・フェイヴァリット・シングス」
 '63ニューポート・ジャズフェスでの「マイ・フェイヴァリット・シングス」からファラオ・サンダースを従えた「セルフレスネス」('65)まで、徹頭徹尾コルトレーンがアッパーに吹きまくる。異様なほどの高揚感。個人的あらまほしきコルトレーン像に一番近いアルバム。「至上の愛」より好きかも。

 2003年4月28日(月) Endless game of Cat and Mouse
 治ったと思っていた風邪がぶりかえしてきたらしく激しくげほげほ。熱もある。
 しかし朝イチで片づけなければならないことがあったのでやむなく出勤。
 クアルテート・エン・シー「ソン・デフィニチーヴォ」を聴く。ジャケがかっこいい
 「おいしい水 おいしい水/ずっと確信を持っていた 幻滅するような確信を/愛は悲しみでしかないのだと/心には重すぎる痛みでしかないのだと」(「おいしい水」 国安真奈 訳)
 体調は戻らず結局午後になって早退する。かかりつけの医者で診察を受け、薬をもらって帰宅。
 帰りに聴いたのは飯田圭織「オサヴリオ」。個人的ベスト3は、ペトゥラ・クラークフランス・ギャルシャンタル・ゴヤのカヴァー。もともと曲自体が好きだってのも大きいんだけど。
 夕食後、ベッドに入ってWarehouse「Endless game of Cat and Mouse」を聴く。K氏より譲っていただいたもの。ライ・クーダー「ジャズ」のエクスペリメンタル版といった印象。高良久美子のヴィブラフォンがマーティン・デニーみたいに響いていて、熱に浮かれた頭にはたいそう気持ちよかった。

 2003年4月27日(日) Getting in tune
 やっと日本盤がリリースされたザ・フー「フーズ・ネクスト<デラックス・エディション>」を聴く。
 ディスク1にオリジナル・アルバムの最新リマスターヴァージョンとレスリー・ウェストやアル・クーパーが参加したニューヨーク・セッション、ディスク2に「ライフハウス・プロジェクト」の一環として行われたヤング・ヴィック・シアターでのライヴを収録。
 最新リマスターはかなり良い出来。低音に厚みが出て、かつアコギの音も生々しい。まあ、前のリマスターは8年も前だしね。
 ニューヨーク・セッションでは「無法の世界」初期ヴァージョンが興味深かった。まだ手探りで演奏している感じで。
 ヤング・ヴィックのライヴでは、「タイム・イズ・パッシング」や「ピュア・アンド・イージー」など「ライフハウス」収録予定曲の珍しい演奏を楽しむことができる。
 と、いいところばかりを列挙してしまったけれど不満点もいくつか。まず「ライフハウス・プロジェクト」の全貌を示そうとしていないところ。
 どうせなら3枚組にして、「ライフハウス」関連の曲は既発表テイクを全部収録してほしかった。「集大成」として。(今はばらばらに収録されているのでなにかと不便なのだ。)
 それから、英文ライナーノーツが95年リマスター盤と基本的に同じになってしまっているのも減点。これ以上書くことないのかなあ。ちなみに訳は多少ましになってました。95年盤のAKIYAMA SISTERSとかいう人たちの翻訳はめちゃくちゃだったからな〜。

 今日はその他に飯田圭織の初ソロ「オサヴリオ」も聴いた。
 「Mの計画」では、読むこちらがちょっとひいてしまうほど絶賛されてたけど、確かにヨーロピアン・ポップスのカヴァー集としてはかなり出来がいい方だと思う。なにより飯田の声が変幻自在で説得力にあふれていたのには驚きました。お金払って聴く価値は十分ある。

 2003年4月26日(土) くらやみ乙女
 すごいものを誕生日プレゼントにもらってしまった。自家製中島みゆき編集盤。
 曲目は以下のとおり。(カッコ内は発表年)
    ◇中島みゆき讃◇
   01. 新曾根崎心中 ('90)
   02. 縁(ライヴ・ヴァージョン) ('87)
   03. うらみ・ます ('80)
   04. くらやみ乙女 ('89)
   05. それは愛ではない ('96)
   06. ノスタルジア ('85)
   07. 彼女の生き方 ('76)
   08. シュガー ('87)
   09. この世に二人だけ ('83)
   10. 樹高千丈 落葉帰根 ('01)
   11. HALF ('86)
   12. 流星 ('94)
   13. 二隻の舟(「10 WINGS」ヴァージョン) ('95)   (Total Time: 75min 10sec)

 僕は中島みゆきの良い聴き手ではないけれど(だいたいここ10年くらい彼女のアルバムを聴いていない)、これにはノックアウトされました。荒れ狂う波に翻弄される小舟の趣。
 選曲・編集をされたK氏によれば、編集コンセプトは次のようなものらしい。
    ○あらゆる年代を網羅する。
    ○シングル曲のA面は入れない。
    ○同アルバムからは1曲だけ。
    ○セルフカヴァーは1曲だけ。
    ○恋愛の歌でない曲は1曲だけ。
    ○物語性を付与する。
    ○おのずと中島みゆき試論となるようにする。

  うーん、これだけの条件を自らに課して選曲するとは…。
  K氏からは示唆に富んだ解説メールもいただいたのですが、その中で特に印象に残った文を引用しておきます。
    かつてユーミンと中島みゆきが対談した折に、さすがのユーミンがこんな鋭い指摘をしていました。
    「あなた、最近どんどん痩せてきてるわね。それって存在を消したいの?」
    肉体にこだわり続けるユーミン、あらゆる意味で‘現役’に固執し続けるユーミンならではの視点に、
    目から鱗がはらはらと零れ落ちました。
    歌だけがそこにあるというのが、中島みゆきのほんとうの理想なのかもしれません。

 2003年4月25日(金) I was so much older then, I'm younger than that now
 飲み会があるので電車出勤。駅まで歩く間、ひどい雨に遭遇し、荷物がぐっしょり濡れる。ポータブルCDプレーヤにも水がかかったらしく、車中「バーズ、ディランを歌う」を聴いていたら妙なノイズが入る。やば。
 「あんたと競おうとか ぶんなぐろうとか 騙そうとか 虐待しようとかしてるわけじゃない/単純化しようとか 分類しようとか 否定しようとか 無視しようとか はりつけにしようとか思ってるわけじゃない/僕がしたいことはただ あんたと友だちになりたいだけ」(「オール・アイ・リアリー・ウォント」)
 仕事場に到着してからデイパックの中のものを全部机の上にぶちまけて乾かす。あーあ、「レコード・コレクターズ」が濡れてぐにょぐにょだよ。
 仕事はジェットコースターのように展開。部長室にはじまり部長室に終わるという感じ。疲れた…。
 で、飲み会ではたらたらとテキトーに過ごす。試用期間終了間近のS氏が周囲を巻き込みながら大暴走するのを鑑賞。いやこれからが楽しみだな〜。

 2003年4月24日(木) Can't Get It Out Of My Head
 出勤時にELO「グレイテスト・ヒッツ」。音質すげえ不満。デジタル・リマスターでビシッとしたクオリティの一枚物ベストアルバムが欲しい…。これがいいかな…でもちょっと物足りないか。やっぱ2枚組のこれか?
 「夜更けに 水面を 海の娘が歩いてゆくのを見た/僕の名を呼んでいた/その光景が頭を離れない/頭を離れないんだ/もう 過去の世界は消え去ってしまった」(「見果てぬ想い」)
 
 10時半まで残業。帰りはモー娘。「No.5」。そういやニューシングル飯田圭織のソロアルバムもまだ買ってない…。

 2003年4月23日(水)Them Heavy People
 ケイト・ブッシュ「天使と小悪魔」を聴きながら出勤。洋楽ビギナーだった中学生の頃に”刷り込み”されてしまったアルバムのひとつ。当時の日本盤のジャケ写はまるでジェニファー・ロペスだな。
 昨日から二日かけてやった仕事が夕方ムダに。使われない資料を作るというのは消耗する…。
 帰りはカヒミ・カリィ「ジャーニー・トゥー・ザ・センター・オブ・ミー」。モーマスとのコラボ作品パート2。コンセプトはずばり「プログレ」。
 「だけど忘れないで/私達が鞭打ったものは 私達を鞭打つことができる/私達が作り上げたものは 私達を壊すことができる/私達が裸にしたものは 私達を追い越すことができる」(「Pygmalism」) 

 2003年4月22日(火) That's the story of my life
 電車出勤。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのサードを聴きながら。
 「おまえの心になにが起こってるんだ 俺は墜ちてゆきそう/おまえの心はどうなってるんだ さかさまになったような気分/ベイビー いい子にして やるべき事をやれよ/うまくいくってわかってるんだろ」(「ホワット・ゴーズ・オン」)
 ひさびさに仕事で外出。少しは気晴らしになるね。
 夜、担当の歓送迎会。楽しく飲んだ。
 帰りの電車の中でロバート・ワイアット「ナッシング・キャン・ストップ・アス」。酔っぱらった頭にしみる。
 
 4/20にとりあげた「バーズ、ディランを歌う」UK盤は日本盤&US盤と違うジャケと曲順だそうです。
 掲示板で教えていただいた方、ありがとうございました。

 2003年4月21日(月) Love First, Ask Questions Later
 仕事への行き帰りに「リンゴ・ラマ」
 かつての仲間たちへの言及。
 「ネヴァー・ウィズアウト・ユー」→ジョージ(追悼曲)
 「イマジン・ミー・ゼア」→ジョン(タイトル&「ストロベリー・フィールズ」を意識したストリングス)
 「イングリッシュ・ガーデン」→ポール(「幸せのノック」の引用)。
 自らへの言及もある。
 「アイ・トゥ・アイ」→「明日への願い」の引用。
 これでビートルズそろいぶみ。律儀ですね。

 2003年4月20日(日) You ain't goin' nowhere
 終日、雨。家にひきこもって過ごす。

 朝、バーズ「ディランを歌う」を聴く。バーズが演奏したディラン・カヴァーばかりを集めた編集盤。
 昔から秀逸な企画盤として知られてきたが、この再発ではボックス・セットや各アルバムのリイシュー等で発掘されたヴァージョンを追加し、全20曲というボリュームになっている。デジタル・リマスターで音質も良好。日本盤は英文ライナーノーツの訳、全曲解説、歌詞及び対訳が付いて税込1785円という安さなので買うなら断然こちらでしょう。

 以前から作ろうと思っていたモー娘。シングルB面集を編集し、CD-Rに焼く。曲目はこちら。リリース順に並べただけですが。収録時間の関係で全曲入れられなかったのはちょっと残念。
 モー娘。といえば、「モー娘。ライヴ解析講座」はマニアックで笑えた。ミキサー卓のセッティングから解析するライヴの構造。(from「増殖するレコハン日記」

 夜、コシミハル「シャンソン・ソレール」。シャンソン名曲のカヴァー集。3月に見た「コルセット」で演奏された曲も含まれている。超有名な「聞かせてよ、愛の言葉」のカヴァーが特に良い。アルバム全体の収録時間が短めなのはやや物足りなく感じるけど。

 妻から誕生日プレゼントとしてサム・クックの4枚組ボックスセットをもらう。こ、これはかなり嬉しいぞ。ありがたやありがたや。じっくり聴こうっと。

 2003年4月19日(土) Never without you
 チャチャの一周忌。彼が葬られた川に妻とともに行き、花を流す。雨のせいか花はいつもより早く流れていった。

 リンゴ・スターの新作「リンゴ・ラマ」を聴いた。
 90年代にリリースされた2枚のオリジナル・アルバム「タイム・テイクス・タイム」('92)「ヴァーティカル・マン」('98)はどちらも甲乙つけがたい傑作だった。その好調ぶりはいまだに続いているようで、今回のアルバムもとても良い出来だ。リスナーが求めている「楽しく・明るく・ポップなリンゴ像」をよく咀嚼し、そこに絶妙なヒネリを加えて期待以上の作品を作り上げている。エリック・クラプトンとチャーリー・ヘイデンが共演したトラックが聴けるなんて、いったい誰が予想しただろう。ウィリー・ネルソンとの渋いデュエット「ライト・ワン・フォー・ミー」もかっちょいい。
 そしてジョージに捧げたナンバー「ネヴァー・ウィズアウト・ユー」は感傷に流れすぎず飄々としていて、かえって泣けた。
 「君の歌は流され続けるさ 君がいなくても/この世界は 君のことを忘れたりしない/君のすべてが 君の歌につまっている/今も僕たちは進み続ける 君と一緒に」

 「資料館」ザッパ紙ジャケ特典Part3の画像をアップしました。掲載のタイミングを逸してしまったような気もしますが、まあ気にせずご覧下さい。

 2003年4月18日(金) Your Majesty is Like a Cream Donut
 いなくなった猫の夢ばかり見る。
 カヒミ「LE ROI SOLEIL」を聴きながら出勤。これがリリースされた当時、ご本人は森永ハイチュウのCFに出てましたね。「ちびまる子ちゃん」テーマソング歌ったりね。
 「げす野郎に 救いようのない女たらし/ぺてん師に 汚らしいブタ野郎/目を疑うわ/二人して わたしを追いかけ回すの/ゴミ野郎に むかつくいかさま師/うぬぼれ野郎に 欲求不満の変態男/図々しい放蕩息子に いけすかないアホづら野郎/どういうつもりなの?/わたしの知ったことじゃないけど」(「Ma Langue Au Chat」)
 帰りはハットフィールド&ザ・ノース「ロッターズ・クラブ」。リチャード・シンクレア(元キャラヴァン)の柔らかい歌声とデイヴ・スチュアート(元エッグ)の転がるエレピが好きだ。ジャケットデザインも好み。

 2003年4月17日(木) ENQUANTO A TRISTEZA NÃO VEM
 出勤時にカヒミ・カリィ「I am a kitten」。モーマスとの共演盤。
 「人は私たちを毒殺者と呼ぶ/でも私たちは知っている/上品で優雅でいるなんて そんなのオツムの無い民族/雨の中でくしゃみをして それがいったい何になるの/毒殺者でいるほうがまだマシ/あなたたちのような囚人でいるよりは」(「The poisners」)
 帰りは「クアルテート・エン・シー」。ファースト・アルバム。
 「悲しみはスラムに住んでいて/時々 そこから這い出てくる/懐かしい幸福はといえば 微笑みながら 少しの間だけ ともにいてくれるだけ/悲しみが来ない間に 歌おう 歌おう/このスラムに薔薇が生まれた」(「悲しみが来ない間に」 国安真奈 訳)
 近所の人からいなくなった猫らしきものを見たという情報が入り、妻が話を聞きに行ったが間違いだったようだ。今いったいどこにいるんだろう…。

 2003年4月16日(水) Invalid Item
 伯爵氏によるジョン・フェイヒィ「レッド・クロス」評(4/15)。「アメリカーナをうそぶいたピッキングの恐怖政治」。うまいこというなあ…。ちなみに僕はタイトル曲から初期クリムゾンを連想しました。

 風邪で体調最悪。しかし夜に自分が幹事の飲み会があるのでやむなく出勤。電車の中でシガー・ロス「()」を聴く。そういや来日中だったっけ
 仕事をようよう終えて、飲み会に突入。アルコールが回ると体調がよくなったような錯覚に陥る。いわゆる「アルコール消毒」ってやつですか。しかしほんとに体調が快復しているはずもなく、帰りの電車ではヘロヘロ。妙な汗かいてました。
 で、風邪ネタ。P・マッカートニーのインフルエンザ菌、ネット競売に(from「やじうまWATCH」
 「希望した場合には粘液を入れたプラスチック容器を受け取ることができるという。」 げー。ただしもうアイテムは削除されちまってるようです。 

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