最新の日記に戻る

過去の日記はこちら↓

2002年 12月後半12月前半11月後半11月前半10月
9月8月7月6月5月4月3月2月1月
2001年 11月〜12月

 2003年1月15日(水) Tommy, can you hear me ?
 ピート・タウンゼントの事件についてのもう少し詳細な記事→その1その2
 これを読む限り、彼の潔白を信じたくなるが…。
 この記事でも言及されているように、彼の代表作である「トミー」には児童虐待のモチーフがはっきりと表れている。アーニーおじさんやいとこのケヴィンといった邪悪なキャラクターによって虐待はおこなわれる。ケン・ラッセルが監督した映画版「トミー」でもそのあたりについて特に強烈な演出がなされていた。
 そうしたことを思い起こすと、今回の事件は単純なスキャンダルなどではなく、もっと根深いものなのかもしれないと思えてくる。うーん。

 ローラ・ニーロのベスト盤を聴きながら出勤。
 「私は死なんて怖くない ぜんぜん気にしていないわ/死の中にやすらぎがあるのなら そのときが早く来てほしいと思う/死が訪れたら 私の棺桶をしっかり包んで/冷たい道を行くのだから」(「アンド・ホエン・アイ・ダイ」)
 調子悪い。昼休みに職場のPCでニュー・オーダーを大音量で(もちろんヘッドフォンを使って)聴いてみたりするが、そんなことで調子がよくなるわけもない。ダメダメ状態・ゴーズ・オン。
 帰りは鈴木さえ子「科学と神秘」
 「ファラオから アポロへと/場所をこえ 時間をへだて/カメラは 手の平で 旅を続ける/1、2、3 一つずつ 年をとって/10、9、8 少しずつ 魂 ぬきとられてゆく/失くした時間を 捜しに行くと/写真の裏に 閉じ込められる」(「血を吸うカメラ」)  

 2003年1月14日(火) 弁明。
 ピート・タウンゼント、児童ポルノ画像所持の容疑で逮捕。かなりショック。本人は、自伝を書くために児童虐待の資料を集めていた、と弁明しているらしいが…。カンボジアから国外退去になったゲイリー・グリッターのような真性のものではないと信じたい…。
 ちなみにすぐ釈放はされたようだ
 そんな驚くべきニュースの陰で元T REXのミッキー・フィンがひっそりと亡くなっていた。享年55歳。合掌。それにしても最近、ミュージシャンの訃報が多い。

 「DCPRG3/GRPCD2」を聴いた。
 ライヴ盤は期待以上の凄まじさ。「アイアンマウンテン報告」がおとなしく思えてしまうほど。こんなものを眼前で展開されたら興奮するだろうなあ。
 リミックス盤の方は、一度聴いたときはなんじゃこりゃと思ったけど、二度目には興味深く感じられてきた。特に2曲目のbayakaリミックスと4曲目の大友良英ローファイ・ミックスはおもしろい。
 ただしこっちだけを聴いたってDCPRGがどういうバンドかは理解できないだろう。
 そういう意味でこの作品はあくまでリミックス+ライヴのワンセットで聴かれるべきなのだと思う。ライヴ盤を初回限定のみのボーナス・ディスクなんかにしないでさ。

 もう一枚。昨日買ったダニー・ハサウェイ「ライヴ」紙ジャケ盤。一生聴き続けるであろうアルバムのひとつ。何度聴いても感動する。ここには良質なソウル・ミュージック特有の、濃厚で暖かい空気が充満している。彼が弾くエレピには聴くものの心をどこか高揚させるものがあるし。このときダニーは26歳だった。そしてこの7年後に彼は自らの命を絶つことになる。ニューヨークのエセックス・ハウス・ホテルの15階から身を躍らせて。

 2003年1月13日(月) 晴れ着とスーツ。
 ビートルズのあやしげな6枚組DVDがHMVの新譜情報に…。
 なんだろうなあこれ。ヴィデオ版「アンソロジー」とどう違うんだ?
 「※本編中の全インタビューの完全邦訳ブックレット付き」ってことは、ひょっとしてDVD自体には日本語字幕がついてないのかも。日本盤にのみ付くというディスク6だけはちょっと気になる。うーん。

 午後、妻とクルマで名古屋へ。成人の日なので、晴れ着をきた女の子とスーツを着た男の子をちらほらみかける。
 栄パルコのタワーレコードで、デトコペの限定2枚組「DCPRG3/GRPCD2」を探すが、ない…。10日前には確かにあったのに。ちくしょう誰か買いやがったな。あわててナディアパークのヤマギワソフトに走る。インディーズのコーナーにあった…。やれやれ、めちゃくちゃあせりましたよ。ふぅ。
 それにしてもDCPRGは店によってジャズのコーナーにあったり、クラブ・ミュージックのコーナーにあったり、インディーズのコーナーにあったりして探しにくいよ。
 そのほかに今日は、「2002紙ジャケグランプリ」受賞に敬意を表して、「キャラバン・ファースト・アルバム〜コンプリート・エディションを。
 それから陳列棚をつらつらながめていたら、長年の愛聴盤であるダニー・ハサウェイ「ライヴ」の紙ジャケCDを発見したので、たまったポイントカードを利用して入手。いやよく残ってたなあ、これ。
 名古屋への往復に聴いたのは、「ベリー・ベスト・オブ・ビー・ジーズ」(モーリス・ギブ追悼)、「僕の中の少年」(山下達郎)「NIAGARA TRIANGLE VOL..2」「戦争に反対する唯一の手段は」
 家に帰って入浴&夕食の後、今日買ったデトコペを聴こうと思うが、歩き回った疲れからかいつものようにへたれて眠り込んでしまった。

 2003年1月12日(日) メロディ・フェアは永遠に。
 ビー・ジーズのモーリス・ギブ死去。享年53歳。
 「恋のナイト・フィーヴァー」とか「哀愁のトラジディ」とかが大ヒットしていた70年代後半、生意気盛りだった僕はビー・ジーズのことが大嫌いだった。なんだよあのズンドコしたリズムと裏声コーラスは。ちゃらちゃらしすぎ。
 でも考えてみると、洋楽のよの字も知らなかった小学生の頃、カーペンターズとともに「意味のわからない英語の歌」の美しさを教えてくれたのは彼らの曲「メロディ・フェア」だった。そういう点で僕は彼らに感謝しなきゃいけない。
 30代になってからディスコ・サウンド・ビー・ジーズとも個人的に和解した。フォーク・グループから華麗な転身を果たした彼らのことを今は素直にスゴいと思う。ご冥福をお祈りします。

 夕方、いつものように妻と川へ。河床のサルベージをやったらしく、水位がずいぶん下がっている。妻は掘削した土の中にチャチャの遺骨がまぎれているのではないかという。どうだろう?僕はもっと下流へ流れてしまっているのではないかと思う。いずれにしろ僕らにはどうしようもないことだ。悲しいけれど。
 外出中に聴いたのは「ポケット・ミュージック」(山下達郎)「SNOW TIME」(大瀧詠一)「水の中の森」(橋本一子)

 夜寝る前に、ニュー・オーダー「RETRO」のディスク1を聴く。
 このボックスセットはテーマごとに4人の編者が選曲をしている。ディスク1は「POP」と題されたいわばグレイテスト・ヒッツ的内容だ。編者は、十代からのニュー・オーダー・ファンでジャーナリストでもあるミランダ・ソーヤーという人。
 ブックレットに収録曲についてのメンバーのコメントが。
 「僕は『ブルー・マンデー』が大嫌いだ。あまりに何度も演奏しすぎたよ。あれは曲なんてもんじゃない。たんなるテクノロジー実験さ」(バーナード・サムナー)

 2003年1月11日(土) 新しい秩序。
 ビートルズ生テープ500本発見
 「ゲット・バック」セッションのテープらしいけど…。お寒いだらだらセッションがほとんどなんじゃないすかね。映画「LET IT BE」DVD化に向けての話題づくり、といううがった見方をする方もすでにでてきてます。
 それにしても「音源を出し惜しみしてたんじゃなくて、ほんとに持ってなかったのかよEMI!」とつっこみたくはなりますね。

 DCPRG「アイアンマウンテン報告」を聴いた。
 このグループのコンセプトは、「エレクトリック・マイルスの再現」ってことらしいけど、確かに1曲目はそんな感じ。ギターがサウンドのポイントになっているというところも電化マイルスぽい。
 しかしすべてがすべてそういう曲ばかりではなく、フュージョン的な曲も、ロック的スタイルも、ソウル&ファンク風味もここには詰め込まれている。クラヴィネットがファンキーにリズムを刻み、エレピが流麗なソロをとるラストの「ミラー・ボールズ」なんてフリー・ソウル的ですらある。
 けして難解ではない。むしろわかりやすいくらいわかりやすい。それでいてとても刺激的な音楽。すごくライヴを見たくなってきたよ。なにはともあれライヴ音源を入手しなきゃ。

 ニュー・オーダー「RETRO」のボーナス・ディスクも聴いた。
 位置づけ的には「レア・トラック集」ということになるのだろう。ニュー・オーダーは「サブスタンス」しか聴かない、という僕のような中途半端なファンにとっては、音源のレア度というのは正直よくわからない。しかしそんなことを気にする必要はないのだ。そんなこと知らなくたって、ここに収められた音楽を十分に楽しむことができる。そういう意味で秀逸な編集盤であった。
 しかしさすがにジョイ・ディヴィジョン「トランスミッション」を演奏しているのにはちょっとぐっときましたね。初心忘るるべからず、というか。ジョイ・ディヴィジョンがイアン・カーティスの突然の自殺で終わっていなかったら、ニュー・オーダーは生まれなかったかもしれないんだし。

 2003年1月10日(金) たのしい知識。
 鈴木さえ子ベスト後半を聴きながら出勤。
 「きょうからあなたとわたし もっと、ずっとなかよくなれる/そろいの上着をぬいで 明日の目覚まし時計かける/そして とくべつなともだちになる」(「YOU'RE MY SPECIAL」)
 鈴木慶一との別離を予感させるような歌詞。実際に詞を書いたのは大貫妙子だけど。
 仕事の方はダメダメ。今週はずっとダメダメだ。いやんなる。
 帰りはスパンク・ハッピー「COMPUTER HOUSE OF MODE」
 「ジャンニ・ヴェルサーチ暗殺」とか「ホー・チ・ミン市のミラーボール」といったタイトルセンスはかなり好きだ。

 アマゾンで注文したニュー・オーダー「RETRO」デートコース・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデン「REPORT FROM IRON MOUNTAIN」を、妻が受け取ってきてくれた。留守にしていたので配達店預かりになっていたのだ。
 ニュー・オーダーのボックスはちゃんとボーナスディスクのついた5枚組ヴァージョン(EU盤)だった。嬉しい。
 参考までにボーナスディスクの内容を書き記しておきます。
 ◎【RETRO 5】 
   01 TEMPTATION '98
   02 TRANSMISSION ( Live at the Big Day Out, Gold Coast 2002.01.20 )←おおジョイ・ディヴィジョン!
   03 SUCH A GOOD THING
   04 Theme from " BEST & MARSH "
   05 LET'S G... ( extract from instrumental used on ' Salvation ' motion picture sound track )
   06 TRUE FAITH ( Pink Noise Morel edit )
   07 RUN WILD ( Steve Osborne original mix )
   08 THE PERFECT KISS ( Live take recorded at video shoot 1985.03.27 )
   09 ELEGIA ( full version )  ←17分ヴァージョン
 CDJournal.comで知ったのですが、このボックスセットについての特設ページが存在します。(UKUS
 アメリカではライノが取り扱ってるんすね。
 夕食後、こちらも楽しみにしていたDCPRGを聴こうと思ったが、疲れから聴けぬまま眠ってしまった。へたれ。 

 2003年1月9日(木) 恋する惑星。 
 我が家もいよいよブロードバンドにするぞ!と勇んでフレッツADSLに申し込んだら、NTTからこんなメールが来た。

「このたびはフレッツ・ADSLをご用命いただき誠にありがとうございます。
せっかくのご用命ですが、下記の理由からお客様宅でのご利用は無理と判断し、誠に残念ですがお断り申し上げることとなりましたのでお知らせいたします
【フレッツ・ADSLをご利用いただけない理由】
1、弊社交換局からお客様宅までの通信設備が既に光ケーブル化されている

 知らないよ、そんなこと。俺がいつ光ケーブルにしてくれって頼んだよ。そっちが勝手にやったんだろよ。
 でもまあ怒っていてもしょうがないので、ちょっと高いけど光ケーブル常時接続サービス(Bフレッツ)の方に申し込むか、と思って調べてみたら、僕の住む地域ではまだサービス開始してなかった…。
ヽ(`Д´)ノ ウワァァァ---ン!!。デジタルディバイドデジタルディバイド!アナログアナログ!(意味不明)

 ブリグリ「Los Angeles」を聴きながら出勤。
 「大好きだから 罠を仕掛けて あなたを落とすわ/いつかは あなたのすべて 私の物よ/きれいな 冬の星座を ひとつ奪って あなたにあげるわ/いつかは あなたのすべて 私の物よ/SO MAYBE HAPPYEND」(「THE LUCKY STAR」)
 すげえストーカーチックな歌詞。
 ドラムスでクレジットされているYasuo Sanoって人はこの人かな? 名作「TANPOPO 1」収録曲「わかってないじゃない」で素晴らしいドラムたたいてた人だよね。
 帰りは鈴木さえ子のベスト・アルバム
 「緑の法則」がリリースされたときにパルコ劇場でライヴ見たよなあ。鈴木慶一と仲睦まじく演奏してたよなあ。ドラムうまかったよなあ。白井良明は狂ったようにギター弾いてたよなあ。あれっていつのことだっけ? 85年? もう18年も前か…。
 と、若者に嫌がられそうなジジイの想い出話を書いてみるテスト。

 2003年1月8日(水) そのスピードで夜を駆ける。 
 出勤時にブリリアント・グリーン「テラ2001」。セカンド・アルバム。ここでの川瀬智子の歌い方はまるでシェリル・クロウみたいだ。
 「悲しみの翼を転がる光は月の方へ/この胸を映して星屑のように散りばめて壊して/そのスピードで」(「そのスピードで」)
 「HEY!HEY!HEY!」にブリグリが出演したとき、ダウンタウンとのトーク場面で 「一人でタクシーに乗っているときに運転手がわざと遠回りをしてメーターを稼ごうとしているとわかったらどうするか」という話題になった。
 川瀬智子は「携帯でタクシー会社に電話して、おたくの運転手に今こんなことされてる、と告げる」と言った。
 「そうするとどうなる?」「そうするとたいていタクシー代がタダになります。」すげえ女だと思いました。
 帰りは久しぶりにスピッツ「三日月ロック」
 「研がない強がり 嘘で塗りかためた部屋/抜け出して見上げた夜空/よじれた金網を いつものように飛び越えて/硬い歩道を駆けていく/似てない僕らは 細い糸で繋がっている/よくある赤いやつじゃなく/落ち合った場所は 大きな木も騒めきやんで/二人の呼吸の音だけが浸みていく」(「夜を駆ける」)
 このアルバムも2002年の個人的ベストアルバムのひとつだな。

 2003年1月7日(火)その2 冷たい花。 
 ブリリアント・グリーンのファースト・アルバムを聴きながら出勤。ダークな翳りに彩られたギター・ポップ。
 「I'm feeling myself again I'm feeling better now.../大切に壊したい/I'm feeling myself again I'm feeling better yeah.../冷たい花を蹴り散らすように」(「冷たい花」)
 今日もDCPRGを探して、昨日とは別のCDショップに寄ってみるがやっぱり発見できず。そのかわりシン・リジィ紙ジャケ「ライヴ・アンド・デンジャラス」「ブラック・ローズを発見したので買ってしまった。なにやってんだか。
 東京ザヴィヌルバッハを聴きながら帰宅。
 家でamazonをチェックしていたら、昨日は「お取り寄せ・3〜4週間以内に発送」になっていたDCPRGのファーストアルバムが「1点在庫あり・24時間以内に発送」に変わっていたのですかさず注文。とりあえずこれで音は聴けそう。

 「紙ジャケ探検隊」にて「2002紙ジャケグランプリ」発表。キャラヴァンのファースト・アルバムがグランプリという意外な結果になっている。そういや未入手だな、あれ。そんなにいいのか。

 2003年1月7日(火) モーたいへんです。 
 藤本美貴がモー娘。に加入!だと。
 新メンバーオーディションの結果がおもわしくなかったためのテコ入れか…。もうなんでもありだね。
 飯田圭織のコメントに痛々しさを感じてしまうのは僕だけでしょうか…。カルトにはまってる人みたい。
 それにしても藤本かあ…。あのウェットな声がどうにも好きになれないんだよなあ。松浦亜弥加入ってことなら、ちょっとは期待するんだけど。これでますます彼女たちへの興味を失うことになりそうです。

 2003年1月6日(月) アイスバーン。 
 仕事始め。クルマで出勤。積雪はそれほどでもないが、路面が完全に凍結しているので、どのクルマも時速20キロ〜30キロというのろのろ運転である。仕事場まで2時間かかった。いつもの倍以上だ。運転中に聴いたのはソフトロック編集盤スパンク・ハッピー「ANGELIC」
 仕事を定時に終えた後、菊地成孔音源を求めて複数のCDショップをさすらう。東京ザヴィヌルバッハ「Cool Cluster」を発見し入手。しかしデートコース・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデンはみつからず。新星堂の店員に訊いたら「限定盤はもう売れちゃいましたねえ。でももうすぐ通常盤が入荷しますよ。」との答え。いや限定盤が欲しいんだってば。
 ウイングス「ワイルド・ライフ」を聴きつつ帰宅。
 夕食後、さっそく東京ザヴィヌルバッハを聴く。クール&スリリング。すげえかっこいいす。リズムセクションをコンピュータに自動演奏させて、そこにサックスやキーボードを重ねてゆくという手法自体は実験的要素が強いわけだけれど、それでいて自己満足に終わらず、ちゃんとリスナーが共有できる「音楽」として成立しているところがいい。
 しかしスパンク・ハッピーとの落差は激しいね。同じ人物が関わっているとは思えない。その振幅の大きさが魅力なんでしょうけど。ああこうなるとますますDCPRGが聴きたくなる…。

 2003年1月5日(日) 正月休み最終日。 
 今日で正月休みも終わりだ。
 シガー・ロス「アゲイティス・ビリュン」を聴いた。2000年リリースの前作。
 まだまだ未整理な感じがする音だ。研ぐ前のナイフ。そのままでも十分切れるけど、もう少し手入れをすればもっと切れ味が鋭くなるはず。でも最新作がここからきちんと進化していることがわかってよかった。
 それからクラッシュ「シングルズ」も聴いた。タイトル通りのシングル曲集。
 耳タコの曲ばかりのはずなのに、「白い暴動」から「ステイ・オア・ゴー」までクロノジカルに並べて聴くとまた新たな感慨がある。これからクラッシュを聴こうという人にも推奨。日本盤はちょっと高いのが難だけど…。
 「ダーリン 教えてくれよ/ここにとどまるべきか 出てゆくべきか/あたしはあんたのものよ、と言ってくれれば 俺は最後までここにいるよ/だから教えてくれよ/とどまるべきか 出てゆくべきか」(「ステイ・オア・ゴー」)
 夕方になって本格的に雪が降り出した。明日までにどれくらい積もるのだろう。
 大人になると雪が降って嬉しいと思う事なんてほとんどなくなる。通勤手段のことばかり心配したりして。うんざり。

 2003年1月4日(土) 電化マイルス。 
 マイルス・デイヴィス「オン・ザ・コーナー」を聴く。
 ああデトコペ聴きてえなあ→しょうがないからエレクトリック・マイルスでも聴くか、という単純な流れです。
 大学生の頃、モダンジャズ好きの叔父の家に遊びに行ったとき、僕がロックを聴いていると知った叔父は「ロックってこんな音楽なんやろ」と言ってこの「オン・ザ・コーナー」をかけた。スピーカーから飛び出してきたわけのわからない音に絶句し「違う違う、こんなのはロックじゃない」と答えた記憶がある。ファンクとかポリリズムなんて言葉すら知らなかった頃だしな。
 このアルバムで展開されている音はロックなんかよりもずっと過激な音楽だ。今聴いてもそう感じる。まあマイルスだからこそなしえたのかもしれないが。
 午後、妻と川へ行く。寒い。帰りには雪がちらつきはじめた。
 行き帰りに聴いたのは、「メロディーズ」(山下達郎)「カリフォルニア・フィーリン」(ビーチ・ボーイズ)「ラバー・ソウル」(ビートルズ)。雪の中で聴くビーチ・ボーイズもなかなかおつなもんです。
 帰宅後、知人に頼まれたビートルズ編集盤のデータづくり。「リヴォルヴァー」までとそれ以降に分けて2枚のCDに収めることにしたが、選曲にむちゃくちゃ悩んだ。ほとんど捨て曲がないんだから。むずかしいねビートルズは。

 2003年1月3日(金) 拝啓 ミス・インターナショナル。 
 スパンク・ハッピー「ANGELIC」「COMPUTER HOUSE OF MODE」を聴く。
 むむむ。むむむむむ。むむむむむむ。想像していた音とちょっと違ったな。うまくまとまらないので感想は保留。あ、「拝啓 ミス・インターナショナル」はかなり好きです。こればかりエンドレス・リピートしたりして。
 デートコース・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデンが猛烈に聴きたくなった。昨日買っときゃよかったなあ。
 夜にはキャメル「ライヴ・ファンタジア」をやっと全部聴いた。
 リリース当時('78年)中学生だった僕は、ジャケットのSF的イメージを見たとたんにこのアルバムが欲しくてたまらなくなった。しかし毎月LPが1枚買えるかどうかという状況では、クイーンとかキッスのアルバムを手に入れるのが精一杯で結局入手できずに終わってしまった。
 でも、中学生の時にこの音を聴いても楽しめなかったかもしれない。彼らの音楽には当時の僕が求めていた派手さも激しさもないから。そのかわりここにはひたすら美しい音楽がゆったりと流れている。
 この紙ジャケ盤には未発表音源が7曲も追加収録され、しかも単純に追加するのではなく、オリジナルとは曲順まで変えてアルバム全体が再構成されている。オーケストラを従えて「スノー・グース」全曲を演奏するディスク2よりも、デイヴ・シンクレアとメル・コリンズが参加しているディスク1の方が個人的には好きだ。 

 2003年1月2日(木) 買い初め。 
 例年ならば妻の実家に年始あいさつに行く日だが、義父も義母も風邪で寝込んでいるらしいので、延期ということに。
 午後、妻とクルマで大須へでかける。初詣渋滞をうまく避けて順調に目的地に到着。
 大須観音にお参りをしてから、パルコのタワーレコードにてCDの買い初めをする。
 ブリティッシュ・ビート紙ジャケのうち、ピーター&ゴードンのファーストビリー・J・クレイマー・ウィズ・ザ・ダコタスアニマルズは売り切れてたぞ。げげ)、それからシン・リジイ紙ジャケ「脱獄」(こちらも「ライヴ・アンド・デンジャラス」は売り切れ。ああ)、キャメル紙ジャケ「ムーン・マッドネス」「ミラージュ」シガー・ロスの前のアルバム、そしてジョー・ストラマー追悼ということで持っていなかったクラッシュ「シングルズ」を。
 あ、それから音楽サイトかいわいで異常なまでの支持率を誇る菊地成孔氏率いるユニット、スパンク・ハッピーのアルバムマキシ・シングルも入手。ちょっと興味を惹かれたので。デートコース・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデン東京ザヴィヌルバッハも買おうかと思ったけど、今日はとりあえずやめときました。
 午後8時過ぎに帰宅。入浴と食事のあと、ベッドの中で今日買ったCDをあれこれと拾い聴きしているうち睡魔に襲われ意識を失ってしまいました。いつもとかわらぬ光景。

 2003年1月1日(水) A FIRST DAY OF THE YEAR OF THE SHEEP 
 あけましておめでとうございます。本年も引き続き「音楽観察者」をよろしくご愛顧のほど。

 いつものように早く目覚め、昨日BOOK OFFで入手した中古CDを聴く。
 まずエファメラ「バルーンズ・アンド・シャンペーン」。ノルウェイのガールズ・ネオアコ・バンドである。ラブリーとしかいいようのない音楽。とても気持ちいい。でもちょっと気恥ずかしいっす。昔、少女マンガ雑誌を初めて買ったときに感じたような気恥ずかしさ。ジャケもいかにもだし。実際、リリース時に店頭で試聴して気に入ったもののジャケのあまりのあまりさに腰がひけて買わなかった記憶がある。
 次にブリリアント・グリーン「Los Angeles」。'01年リリースのサード・アルバム。
 2002年の僕のベストアルバムのひとつはトミー・フェブラリーのアルバムだった。80年代エレポップにオマージュを捧げたサウンドとともに川瀬智子のヴォーカルにまいってしまって、それまで興味のなかったブリグリにまで手をのばすことにあいなった次第。でもいいっすよ。BOOK OFFみたいな大型中古書店だとファーストセカンドは初回限定盤でも500円くらいで買えるもんね。このサードも750円だったし。財布に優しいグループだ。
 サウンド的には妙にニルヴァーナぽすぎてちょっとひく。特に最初の3曲なんてもろです。でも僕は川瀬の声が好きなのでなんでも耐えられる。デイヴ・グロールとクリス・ノヴォゼリックをバックに彼女が歌ってると思えばいいのだ。豪華豪華。
 それはともかく、ブリグリは洋楽ファンにはとっつきやすいバンドだと思う。ファーストなんてイギリスのギターポップぽかったし、英詞の曲も多いし。 
 
 午前、妻と一緒に僕の実家へ。家族そろっての食事やら墓参やら初詣やら例年どおりの正月行事をこなして夜に戻る。
 家に帰るなり、明日からの予定に関して妻と大喧嘩。いま思い返すとなんであんなつまらんことで言い争いしたんだろうと思うようなことがきっかけでした。やれやれ。いや僕が悪いんですけどね。
 喧嘩のあと、ビール呑みながらおせちと雑煮を食べ、すぐにぐーと寝てしまう。

TOPに戻る
inserted by FC2 system