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 2002年6月30日(日) 
  朝、日記データを更新しようとしたらサーバに接続できない。何度やってもだめだ。サーバの不調かな、と思っていたら午後、レンタルサーバ会社からメールが届いた。サーバのハードディスク損傷でデータが失われたとのことである。さいわいすぐさま代替サーバを用意してくれたのでそちらにデータをアップロードして事なきを得たが…。やれやれ。
 さて今日は宇多田ヒカルオアシスのニューアルバムを聴いた。
 宇多田「DEEP RIVER」はあまりに評判がよいので聴いてみたのだが、確かにいいですね。才能をひしひしと感じる。終曲「光」がはじまった時の解放感は特に素晴らしい。
 でもまだまだいけるでしょ、こんなもんじゃないでしょっていう感じはある。次はもっともっと圧倒的な作品を作り上げてもらいたいです。
 オアシス「ヒーザン・ケミストリー」はオリジナル・アルバムとしては2年ぶり。あんまり期待していなかったのだが、かなりいいやんか。前作にあったような妙なはったり的アレンジもないし。「モーニング・グローリー」がオアシスのベストという僕の信念は今回も揺らがなかったが、次点に置いてあげてもいい。ところが比較するために前作「スタンディング・オン・ザ・ショルダー・オブ・ザ・ジャイアンツ」をひさびさに聴き返してみたら意外と楽しめてしまった。あれれ。
 夜、ワールドカップ・サッカー決勝戦をTV観戦。カーン敗れる。さすがブラジル…。

 2002年6月29日(土) 
 朝、「アンソロジー」(ジョン・エントウィッスル)。ソロ・アルバムから選曲したベスト・アルバム。ザ・フーでの活動と並行して数多くのソロ・アルバムをリリースした彼だったが、ピート・タウンゼントのソロに比べて一般的な評価は高いとはいえない。でも少なくとも最初の2枚は秀作だと思うんだがな…。
 午後から雨が降るとの天気予報なので、午前中に妻と川へ行き、花を流す。運転中に「RECYCLE」(スピッツ)「YMO GO HOME」(イエロー・マジック・オーケストラ)を聴いた。
 帰りに新星堂で「ヒーザン・ケミストリー」(オアシス)「カリフォルニア・フィーリン」(ビーチ・ボーイズ)「セックス・アメリカ・チープ・トリック」(チープ・トリック。4枚組ボックスセットを購入。CDを1枚もらえるだけのサービスポイントがたまったので、なににしようか迷った末、金を払ってまで買う気にはなれないTOTO「グレイテスト・ヒッツ」にする。
 帰宅して「カリフォルニア・フィーリン」を聴く。ブライアン・ウィルソン自身が選曲した新しいビーチ・ボーイズの編集盤。収録曲はこのとおり。「サーフィンUSA」も「ファン・ファン・ファン」も「ヘルプ・ミー・ロンダ」も収録されていないけれど、ブライアンのファンならば十二分に納得&楽しめる選曲だと思う。新曲も収録されているし。ただしこれを「ビーチ・ボーイズのベスト・アルバム」と呼ぶのはちょっと抵抗あるなあ。
 ブックレットには村上春樹氏によるエッセイ「ブライアン・ウィルソンの宇宙」が収録されている。村上氏がビーチ・ボーイズの熱心なファンであることは彼の小説の読者にはよく知られていると思うけれど、ここまでストレートにビーチ・ボーイズに対する愛を語った文章ははじめてなんではないでしょうか。
 夜、ワールドカップ3位決定戦をTV観戦。開始11秒でトルコが1点とったんであれれと思ったが、そのおかげで一気にテンションが上がり、かなり熱い試合になったので楽しめた。しかし、フジTVが韓国の4位表彰式は放送しておきながら3位トルコの表彰式の前で番組を終了させたのはちょっとなあ…。僕と同じように感じた人は多いらしくてフジのW杯掲示板は抗議の嵐です

 2002年6月28日(金) 
 ザ・フーのベーシスト、ジョン・エントウィッスルが亡くなった。ラスヴェガスのホテルの自室で死亡しているところを発見されたのだ。ザ・フーは再結成全米ツアーを開始するところで、ラスヴェガスは最初の公演地だった。死因は心臓発作だという。享年57歳。まだまだ死ぬには早すぎるのに…。
 彼はベース・プレイヤーとして突出した存在だった。あんなユニークなプレイをするベーシストはロック界広しといえども彼以外にはいない。ザ・フーのサウンドは彼なしでは成立しなかった。「ライヴ・アット・リーズ」を聴いてみるとわかる。ベーシストでありながら彼はサイド・ギタリストでもあり、時にはリード・ギタリストの役割を受け持つことすらあったのだ。そして彼はまた「マイ・ワイフ」や「ボリスのくも野郎」、「サクセス・ストーリー」「905」といったユニークで忘れがたい曲を多数書いた人でもあった。
 米ヤフーのニュース・トピックスには、彼の死に関する数多くの記事が並んでいる。日本とは比べものにならない数だ。今回の出来事がいかに衝撃をあたえたかの証だろう。
 ジョンが作り出した音楽を聴いて冥福を祈ろうと思う。
 ああでもこれで残ったのはロジャーとピートだけになっちゃったんだな…。今回の再結成ではニューアルバムの話もでていたけれどどうなっちゃうんだろう…。 
 「どうして永遠の命を手に入れられないのだろう?/永遠に死なずにいることができないのだろう?」 (「HEAVEN AND HELL」 written by John Entwistle) 

 2002年6月27日(木) 
 出勤時に「Nuggets」の続編「More Nuggets」。曲目はここ。1曲目に収録されているブルース・マグースというバンドの「(WE AIN'T GOT) NOTHIN' YET」という曲は、メインのメロディがディープ・パープル「ブラック・ナイト」そっくりである。リリースはブルース・マグースの方が早くて'66年。ってことはパープルの方が真似したわけですね。無意識の剽窃なのか、意図的なパクリなのかはわかんないけど。
 仕事場で「当たり屋に注意」というチラシが配られた。山口33××××クラウンとかナンバーが書いてあるやつ。これって有名なデマチラシやんか。ぼくが学生だった頃からある古いネタだけど最近また流行ってるのだろうか。
 デマであることは指摘しておいたが、こんな出所不明の怪文書をなんの疑問も持たずに配るのはまずいよね。デマに弱い組織であることを自らさらけ出してるわけだから。
 仕事が思うように進まず10時まで残業。「TANPOPO 1」(タンポポ)を聴きながら帰る。石黒彩が在籍した第1期タンポポが残したアルバム。ノワールなポップ・ソングが並んだ傑作である。モーニング娘。うんぬんという前置きなしで聴くことができるクオリティをもった唯一の作品だと思う。石黒彩が脱退してしまった今、こんなアルバムはもう二度と作れないだろうなあ…。
 「ほんとになにもわからないまま/あなた信じて終わった/明日はあなたのきらいな色の服を着てみるわ」(「ラスト・キッス」)

 2002年6月26日(水) 
 「ストーリーテリング」(ベル&セバスチャン)を聴きながら出勤。このアルバムが同名映画のサウンドトラックであるということは前にも書いたが、その映画を監督したのはトッド・ソロンズという人。どんな人かよく知らなかったのだが、こんな映画こんな映画を撮った人らしい。ちょっと見てみたいすね。
 仕事の帰りに宇多田ヒカル「DEEP RIVER」を買い、中古紙ジャケCDが安かったのでついでにこれも購入。「バイヨー・カントリー」(クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル)「ルッキング・オン」(ザ・ムーヴ)の2枚。
 「ハッシュ」(ディープ・パープル)を聴きながら帰る。68年のファースト。ハードロックバンドになる前の初期3枚はコレクター人気が高く、アナログ盤が年々値上がりしているのだとか。サイケデリックなとこがいいのかな。まあ第1期だけで解散してたらそれこそ「Nuggets」にでも収録されてそうな音ではある。
 夕食をとりながらブラジル×トルコ戦をたらたらと見る。やっぱりブラジルは強いなあ。トルコも善戦してたけど。

 2002年6月25日(火) 
 都合で仕事を休む。
 雑事をかたづける合間にアフィニティのアルバムを聴く。70年代ブリティッシュ・ロックの隠れた名盤として名高いアルバム。ジャズの影響下にあるリンダ・ホイルのテンションの高いヴォーカルと、これまたジャズっぽいハモンド・オルガンの音が印象的であった。が、このアルバムの魅力の半分は不思議な雰囲気をたたえたこのジャケット写真にあると思う。デザインはキーフ。ブラック・サバスの「黒い安息日」のジャケをデザインした人である。
 夜、サッカー韓国×ドイツ戦をTV観戦。韓国負ける。さすがに疲れているのか、ドイツの選手に足がついていってない感じがした。しかしあのドイツのGKカーンってのはすごいね。彼がゴールの前にいると絶対点が入らないような気がする。
 寝る前にレコード・コレクターズ誌のサイケデリック・サウンド特集を読みながら、「Nuggets」を聴く。60年代ガレージバンドのコンピレーション。曲目と収録バンドはこちら。かっこいいす。
 それにしてもレココレ誌の今回の特集はすごい。ページをめくれどもめくれども、見たことも聴いたこともないアルバムがぞろぞろと…。奥が深いですな、サイケデリック。

 2002年6月24日(月) 
 愛・蔵太さんの「ヘイ・ブルドッグに、「音楽観察者」が「おすすめサイト」として紹介されました。辛口サイト批評で知られる愛・蔵太さんにほめていただけるのはかなり嬉しいです。でも、いつも見ているサイトに自分のことが書かれているのを見るのはなんだか不思議な感じがしますね…。
 さて今日は「わたしのなかの悪魔」(ベル&セバスチャン)を聴きながら出勤。
 「きみ、来るの来ないの?/きみの問題はどうやっても解決しない/ぼくに言えることも、出来ることもない/きみが押し入れば、ぼくはきみの目の前で保釈金の額を決める」(「Women's Realm」)
 上司は例の人事異動の件で、エラい人のところに怒鳴り込みにいきました。さすがです。しびれます。
 帰りは「JAPAN 1966」(ビートルズ)。またまたマスターディスク製ブート。タイトルどおり来日公演を収録したもの。内容については例のごとくここが詳しいです。
 日本公演の音源を聴いていつも感じるのは、ビデオ発売もされた6/30公演のテンションの低さ。ポールはまだがんばっているけど、ジョンはぜんぜん力が入っていないように聞こえます。疲れていたのか、それとも日本人相手だと思って手抜きをしていたのか。
 それに比べると’幻の’ 7/1公演の方はかなりまし。そのかわり6/30より音質は悪いのです。うまくゆかないもんですね。7/1公演のもっと音の良いテープはないんでしょうか。
 それはともかくE・H・エリック氏の悠揚たるMCは時代を感じさせて良いです。
 「どうもご声援ありがとうございました。これをもちまして楽しいビートルズの公演を終わりたいと思います。またお会いしましょう。さようなら、ごきげんよう。」なんてセリフ、今じゃなかなか言えませんよ。

 2002年6月23日(日) 
 この間買ったベル&セバスチャンのニューアルバムを聴こうとして、前のアルバムを買ったままほったらかしだったことを思いだす。で、未聴CDの山からごそごそと探し出してきて聴く。
 うーん。なんか「天使のため息」の頃に戻ったかなあ…。あの素晴らしい「Arab Strap」に比べると少し散漫な感じ。まあイゾベル・キャンベルがリードをとる曲は例外なくいいんだけど。
 ところでこのアルバム、邦題は「わたしのなかの悪魔」とこれまたちょい気恥ずかしい。ジャケットの印象から来ているんだろうが…。原題は「fold your hands child, you walk like a peasant」
 続いてニューアルバム「ストーリーテリング」を聴く。映画のサウンドトラックということであるが、おざなりではなくきちんとした出来。サントラという性格上、インスト・ナンバーが中心ではあるが…。ただやっぱり少し薄味かな。
 ライナーノーツによれば、前作以来、バンドはスチュアート・マードックの独裁体制から民主主義的体制に移行しつつあるとのことである。うーむ、いいんだろうか。バンドってのは、民主主義的になったからといっていい作品を生み出すわけではないんだけど。
 午後、妻と川へ。運転中に「Cliche」(大貫妙子)「TWO HEARTS」(PSY・S)を聴く。PSY・Sを聴いたのはすごく久しぶり。

 2002年6月22日(土) 
 TVでサッカー観てるか寝てるかの土曜日。めずらしくなにも聴かず。
 韓国×スペイン戦はさすがに疲れました。最後の最後でPKを失敗したスペインのホアキンって選手、気の毒。それまでさんざん韓国ゴールに切り込んでいって相手を苦しめていたのに…。
 そういえば実家の本棚から引っぱり出してきた「気分はもう戦争」(矢作俊彦+大友克洋)をひさびさに再読。この間20年ぶりの続編(画は藤原カムイ)を読んだせい。「AKIRA」以降すっかり近寄りがたくなってしまった印象の大友克洋だけど、このころの泥臭さの方が好きだったりする。「ハイウェイ・スター」とか「さよならにっぽん」とか。

 2002年6月21日(金) 
 自分で編集したトレーシー・ウルマンのCD-Rを聴きながら出勤。カースティ・マッコールつながり。
 トレーシー・ウルマンは、最近ではウディ・アレン映画にも出演しているイギリス出身のコメディ女優。彼女が80年代初期にスティッフからリリースしたアルバムは、オールディーズ・ポップスの良質なリメイクとしてかなりヒットした。そんなトレーシーのアルバム作りに深く関わっていたのがカースティ・マッコール。ヒット曲「They Don't Know」(邦題は「夢見るトレーシー」だったっけ)はもともとカースティの曲だし、プロデュースやコーラス参加もしていた。僕自身もトレーシー・ウルマンのアルバムを買ってカースティのことを知ったわけです。しかし今聴いてもほんといいですよ、これは。トレーシーの歌のうまさ、秀逸な選曲、すぐれた編曲と三拍子そろっている。単なる女優の余技といったようなレベルではありません。
 午後、突然の人事異動内示に衝撃が走る。うちの係の若手が別の課へ7月1日付で異動し、しかも後任の補充なし。やられました…。
 仕事の帰りにMAPに寄って発売されたばかりの「ザ・ジャム・アット・ザ・BBC」(ザ・ジャム)「ブライアン・ウイルソン・プロダクションズ」を買う。ザ・ジャムの方は初回盤のみ79年レインボウ・シアターでのライヴを収めたボーナス・ディスクが付いている。ジャム・ファンは急いで買いましょう。
 「GO ON AS YOU ARE」(モンゴル800)を聴きながら帰る。
 「何をそんなに怒っているの/あなたのグチはもう聞き飽きた/何が起ころうとも/私は決心をかえない」(「HAPPY LIFE」)

 2002年6月20日(木) 
 「ガローア」(カースティ・マッコール)を聴きながら職場へ。2000年12月に不慮の事故で亡くなったシンガー&ソングライターのベストアルバム。イヴァン・ダンドゥ(レモンヘッズ)とのデュエット「パーフェクト・デイ」(ルー・リードの名曲)が素晴らしい。大好きなシンガーだったので死のニュースはほんとにショックだった。
 会議2つと予想外の仕事のおかげであっという間に夕方になる。なしくずし的に残業。文書を仕上げてさあ帰ろうと思ったところで、ちょっとしたミスによりファイルが消失。とほほ。もう一度やりなおすことになった。
 帰りに聴いたのは「ハヤブサ」(スピッツ)
 「ひとつずつ バラまいて片づけ/生まれて死ぬまでのノルマから/紙のような 翼ではばたき/どこか遠いところまで」(「ホタル」)
 
 2002年6月19日(水) 
 出勤時に「MY SUITOR」(カヒミ・カリイ)。隠しトラックとして入ってるのはなんて曲でしょうか。
 帰りは「プラチナム・コレクション」(ブロンディ)。「イン・ザ・フレッシュ」とか「サンデー・ガール」とか「ドリーミング」とか、とてもポップな曲をやっているのだけれど、ただのポップ・バンドとは明らかに違う。「NYパンクの魂百まで」といったとこですか。かなり濃密に漂うB級っぽさも好きだ。
 昨日の日本の試合についてのWeb上の感想を2つ。柳下毅一郎氏のところ馳星周氏のところ。馳氏の方は、トップページの「W杯特別寄稿」というボタンを押すと読めます。

 2002年6月18日(火) 
 「SESSIONS」(ビートルズ)を聴きながら出勤。これもマスターディスク製のブート。オフィシャル発売寸前までいった未発表曲集である。その後「アンソロジー」シリーズの中で公式リリースされたので音源としての価値は低くなったが…。内容についてはこのページが詳しいです。
 仕事のおかげでワールドカップ日本×トルコ戦見られませんでした…。負けたね…。
 帰りは「キャント・バイ・ア・スリル」(スティーリー・ダン)。いちおうバンドらしき形をしたファーストアルバム。
 夜、韓国×イタリア戦をTV観戦。凄まじい試合だった。流血してたし。まさに死闘。すごいよ韓国。

 2002年6月17日(月) 
 ガール・ポップ編集盤を聴きながら出勤。
 帰りにMAPで「Jubilee」(セックス・ピストルズ)を買う。イギリスでリリースされたばかりのベスト盤。この間欲しい欲しいといっていたボックスは通販で注文したのだが、届くのに少し時間がかかりそうなので待ちきれずこのベストを買ってしまった。バカです。
 そのあとレコード・コレクターズを買うために寄った本屋で「ザ・フー・ファイル」なる本を発見。日本人が書いたものとしては初のザ・フー研究本。ザ・フーを愛する僕としては買わなければなりますまい、ってことで購入。金がないです…。
 「ハヤブサ」(スピッツ)を聴きながら帰宅。
 寝る前に今日買ったピストルズを聴く。選曲は少し「?」なとこもあるけど、音質がかなり改善されているのは嬉しい。今出てる日本盤はみな音がしょぼしょぼだからね…。エンハンスド仕様で、「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」ほか3曲のプロモ・ヴィデオが収録されているのもポイント高し。いやしかしなんだね、25年たって見ても実にフォトジェニックなバンドだね。

 2002年6月16日(日) 
 いつものように川へ行き花を流した後、父の日のプレゼントを買い、足を痛めて入院している祖母の見舞いに行く。
 行き帰りに聴いたのは、「インプレッションズ」(竹内まりや)「トリオ'64」(ビル・エヴァンス)「カップルズ」(ピチカート・ファイヴ)
 途中、新星堂でCDを買った。ベル&セバスチャンのニューアルバム「ストーリーテリング」ピチカート・ファイヴのトリビュート・アルバム「戦争に反対する唯一の手段は。 -ピチカート・ファイヴのうたとことばの2枚。

 2002年6月15日(土) 
 お気に入りのジャパニーズ・ガール・シンガー&ガールグループの曲を集めた編集盤CD−Rを作る。曲目はこんな感じ。ほんとうに好きな曲ばかりを集めた極私的なコンピレーション。
 いちばん古いのが早瀬優香子で86年、いちばん新しいのはトミー・フェブラリーで今年、と16年ものスパンがあるけど、僕の中ではこれらの曲はひとつの流れでつながっているのです。(あ、メロン記念日だけは別ね。)
 完成したCDを聴いていると様々な思いが頭をよぎる。元ピチカート・ファイヴの鴨宮諒がやっていたユニット「The END of the WORLD」って良かったよなあ、どうしてミニ・アルバム出しただけで終わっちゃったんだろうとか、桐島かれんのファースト・ソロって名曲多いよなあとか、BRIDGEのヴォーカル大友真美嬢の声が大好きだったなあ、今どうしてるのかなあとか。少しせつなくなってしまいました。 

 2002年6月14日(金) 
 理由があって仕事を休む。あ、ワールドカップ観るためじゃありませんよ、念のため。(でもまあしっかり試合はTVで見たけど。)
 夜、わけありの「ハヤブサ」(スピッツ)を聴く。
 ふーむ。やっぱりそうだ。間違いないよなあ。
 それにしてもこんなにロックなアルバムだとは思わなかった。
 「いろは」とか「8823」とか、一般的なファンが求めてもいない曲を平気でつっこんでしまうあたり特に。
 ベスト・トラックは「俺の赤い星」。こんな歌。
  「一度だけ現れる 誰にでも時が来れば
   あくびするフリをして空を見た

   全力の笑みもやがて ざわめきに消されていく
   他人のジャマにならぬように生きてきた

   一度だけ俺の赤い星 ヤマしい気持ちそのままで
   プロペラをまわす夜の果て すぐに撃ち落とされるとしても」

 2002年6月13日(木) 
 出勤前に「RECYCLE」(スピッツ)を聴く。予習というか復習というか。
 「勝手にしやがれ」(セックス・ピストルズ)を聴きながら出勤。実はいまこれが欲しくて欲しくてたまらないのだ。エリザベス女王在位50周年を記念して(ってことはあの「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」リリース25周年ってこと)イギリスで発売されたボックス・セット。仕事の帰りにいくつかCDショップ巡りをして探してみたが発見できず。通販で買うか…。
 MAPで見つけた「Pet Sounds Live」(ブライアン・ウイルソン)を買ってから帰宅。帰途聴いたのは「Peter Sellers Tape」(ビートルズ)。マスターディスク製のブートレグである。詳しい内容についてはこちらをどうぞ

 2002年6月12日(水) 
 「GO ON AS YOU ARE」(モンゴル800)を聴きながら出勤。たいていのオプティミズムには不寛容な僕だが、これは許せてしまう。なぜだろう。
 帰りは「夢の翼〜ヒッツ&ヒストリー」(ポール・マッカートニー)。まあお祝いってことで。
 そういえば今度の奥さんの名前は”ヘザー”だけど、ポールの義理の娘(リンダの連れ子)の名前も”ヘザー”だったような…。と思って調べてみたらやっぱりそうでした

 2002年6月11日(火) 
 出勤時に「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」(佐野元春)。89年リリース。
 彼のオリジナルアルバムの中で思い出深いのは「SOMEDAY」だが、サウンド的にはこのアルバムがいちばん好きかもしれない。さまざまな音楽を吸収・消化して彼自身の音楽を確立した作品だと思う。
 いつもポジティヴな詞を作る彼が、こんな詞を書いたのにも驚いた。
 「ある晴れた日嘘をついた/働く気も起こらない/全ては腐り続けたまま/何も変わらない/変わらない/おれは最低/おれは最低」
 「ベスト・オブ・スザンヌ・ヴェガ」を聴きながら帰る。昔ライヴを観に行ったことなど思い出しつつ。

 2002年6月10日(月) 
 「Candlize」(矢井田瞳)を聴きながら出勤。
 「快楽の果てには哀しみが待ってる/それでも進む覚悟はあるかい/気力はあるかい?/私は怖い」(「キャンドル」)
 こんなものが売り出されてました。雑誌の付録です。笑えます。職場で僕の左隣に座ってる人と正面に座ってる人がさっそく入手してました。
 帰りは「シャドウズ・アンド・ライト」(ジョニ・ミッチェル)。パット・メセニー(ギター)、ジャコ・パストリアス(ベース)、ドン・アライアス(ドラムス)、マイケル・ブレッカー(サックス)という強力メンツを従えたライヴ・アルバム。
 帰途、わけあって「ハヤブサ」(スピッツ)を購入。ついでに本屋に寄って前述「中華キャノン」も入手しようかと思いましたが、急にばかばかしくなってやめてしまいました。

 2002年6月9日(日) 
 今週も妻と川へ。
 帰りにMAPに寄り、再発されたマイルス・デイヴィス「死刑台のエレベーター[完全版]」紙ジャケ「ペイ・パック・アンド・フォロー」(ジョン・フィリップス)を買う。ジョン・フィリップス(元ママス&パパス)のアルバムは、ミック・ジャガー&キース・リチャーズ・プロデュース。録音から20年を経て昨年リリースされたのだが買い損ねていたもの。
 外出中に聴いたのは「サティ/ピアノ作品集1」(高橋悠治)「ガウチョ」(スティーリー・ダン)「ジャンゴ」(MJQ)の3枚。
 夜、ワールド・カップ、日本×ロシア戦をTV観戦。勝っちゃったよ!すげえよ。
 ベルギー戦にはなかった”凄み”とでもいうべきものが今日の日本チームには感じられた。

 2002年6月8日(土) 
 先輩からいただいた2枚のCDを聴く。
 まず「Candlize」(矢井田瞳)
 デビュー時の椎名林檎クローンめいたイメージのおかげで今まで彼女のことを敬遠していたのだが、聴いてみてそれが単なる偏見であることを知った。高音の節回しには椎名林檎というよりも中島みゆきを連想する。詞が意外によかったのも収穫。
 もう一枚は「GO ON AS YOU ARE」(モンゴル800)。モンパチのファースト・アルバムである。
 「メッセージ」に比べると荒削りでとっちらかっているのだけれど、それがマイナスにならずいい方向に働いている。なによりデビュー・アルバムを作るんだという喜びにあふれているところがいい。
 おまけとして1曲ライヴ・トラックが収録されているがこれもなかなか。あらためて優れたバンドだと思う。
 モンパチを聴いてテンションが上がってしまったので、「アンダーカレント」(ビル・エヴァンス&ジム・ホール)を聴いて気分をクールダウンさせてから眠る。このアルバムジャケットのダークな美しさはかなり好きだ。

 2002年6月7日(金) 
 「アーサー、もしくは大英帝国の衰退ならびに滅亡」(キンクス)を聴きながら出勤。モスト・フェイヴァリット・キンクス・アルバムである。音のくすみ具合、ユーモアのさじ加減などイギリス人らしさが横溢している。
 今日も日中は外出。運転しながらモー娘。編集盤を聴く。
 仕事の帰りにもその続き。「恋の始発列車」のシングル・ヴァージョンとアルバム・ヴァージョンのアレンジの違いは、フリッパーズ・ギター「カメラ!カメラ!カメラ!」のそれをなぞっているような気がするのだが…。思いこみでしょうか。
 夕食時にワールドカップ・サッカー、イングランド×アルゼンチン戦を見る。イングランド、後半のアルゼンチンの猛攻をよくしのいでましたねえ。

 2002年6月6日(木) 
 出勤時に「at 武道館:ザ・コンプリート・コンサート」(チープ・トリック)の続き。
 オリジナルの「at 武道館」がリリースされたとき、ロビン・ザンダーとトム・ピーターセンはジャケット写真を見て「おい、これじゃすげえチビの二人組みたいだよ!」といたくご不満だったとか。
 「でもいいか、どうせ日本だけでしか発売されないんだし」ってことでとりあえず安心してたら、日本からの輸入盤がアメリカ国内で売れ出し、ついには正式発売、最終的に400万枚を売り上げるチープ・トリック史上最大のヒットになってしまいましたとさ。
 昼、仕事で外出したときに亀パクト・ディスク、上司を家まで送ったときに森パクト・ディスクカヒミ・カリイ編集盤を聴きながら9時過ぎ帰宅。

 2002年6月5日(水) 
 出勤前に「discover」(椎名純平)を聴く。妹林檎嬢と同様、全曲カヴァーばかりのアルバム。
 …うーん、これはだめだ。バックの演奏もさえないし、なにより彼自身の歌に魅力が乏しい。このCDを譲ってくれた某お方によれば「並外れて歌のうまい一般人が仲の良い友人たちと遊びで録音したアルバム」。まさにそのとおりですね…。選曲はいいんだけどなあ。
 林檎嬢とのデュエットも1曲収録されているのだが、これまた可もなく不可もない出来。「オニオン・ソング」はあんなに良かったのにね。
 というわけで「歌ひ手冥利」を聴きながら出勤。兄妹でありながらこれだけ圧倒的な才能の差を見せつけられるとなんだか切ない。きっと林檎嬢は兄さんにいろいろと音楽のことを教わりながら成長してきたんだろうに…。
 今日も暑い。33度を超えてたらしい。
 帰りは「at 武道館:ザ・コンプリート・コンサート」(チープ・トリック)。あの名盤の完全版2枚組である。ハード&ポップで今聴いても十分かっこいいす。

 2002年6月4日(火) 
 暑い。真夏のようだ。暑いときにはジミヘンが聴きたくなる。で、「アー・ユー・エクスペリエンスト」を聴きながら出勤。ジミが死なずにいたら今ごろなにをしているだろう。意外とニューエイジ・カルトのグルにでもなってたりして。
 帰りは「ラヴ・オーヴァー・ゴールド」(ダイアー・ストレイツ)。これまた夏になると聴きたくなるアルバム。ただしこれは夜用。
 家に帰ると、いつもお世話になっている某先輩が送ってくれたCDが届いていた。
 「discover」(椎名純平)「GO ON AS YOU ARE」(モンゴル800)「Candlize」(矢井田瞳)の3枚。ありがとうございます。

 2002年6月3日(月) 
 「トランスフォーマー」(ルー・リード)を聴きながら出勤。数あるルー・リードのアルバムの中でこれが一番好きだ。
 「ホリーはフロリダ州マイアミの出身/アメリカ中をヒッチハイクした/途中で眉毛を抜いて/足の毛を剃ったら/それでもう彼は彼女/彼女は言う/ねえベイブ、ワイルドな方を歩きなよ」(「ワイルド・サイドを歩け」)
 帰りは「バーニン」(ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ)。コーラス・グループとしての形態を残した最後のアルバム。こののちグループはマーリーだけのものになってゆく。

 2002年6月2日(日) 
 この間買った「ウェイティング・フォー・コロンブス<デラックス・エディション>」(リトル・フィート)を聴く。
 待望のリマスター盤。従来のCDでは収録時間の関係で削られてしまっていた2曲も復活し、さらにオリジナル・リリースに収録されなかったライヴ音源を加えての2枚組で登場である。
 従来カットされていた曲のうち「アポリティカル・ブルース」では元ストーンズのミック・テイラーがゲスト参加してソロを弾いている。曲はばりばりのエレクトリック・ブルース。この復活はかなり嬉しい。
 追加収録曲の中では「オン・ユア・ウェイ・ダウン」がルーズなグルーヴに満ちあふれていて良かった。個人的にはリトル・フィートはこのライヴ盤さえあればいいやと思っていたが、さらにその思いを強くさせるリイシューだ。
 ただし、オリジナル・アナログ盤でいうサイド2とサイド3が今回入れ替わったのは少し異和感がある。クレジットには「審美的な理由で入れ替えた」と書いてあるが…。こちらが当初意図した曲順だったのだろうか。
 付属のライナーノーツに書かれている当時のバンドの内情の話もなかなか驚きであった。バンドの置かれた状況やメンバーの人間関係が最悪だったため、皆ステージで演奏することに逃げ道を見いだしていて、それが素晴らしい演奏につながったというのだ。そういうこともあるんだねえ。

 2002年6月1日(土) 
 午前、川へ。今日は流れが弱い。
 旅行に行く妻を新幹線の駅まで送り、買い物をしてから帰宅。
 行き帰りに聴いたのは「フレンズ」(ビーチ・ボーイズ)「バッハ:6つのフルート・ソナタ」(ペーター・ルーカス・グラーフ)「サムデイ・コレクターズ・エディション」(佐野元春)
 「オールナイト・ムービー/入口の前ではくわえタバコのブルー・ボーイ/たったひとつだけ残されたチャンスに賭けている」(「DOWN TOWN BOY」)

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