★THE WHO SPECIAL BOX SET

 (The Who Great Albums 1965-)

 
--- Papersleeve CD Collection


ザ・フーのファンにとって2006年という年は、24年ぶりの新作「エンドレス・ワイヤー」がリリースされた年として記憶に残るのでしょうが、日本においては、それにあわせるように、関連アイテムのリリースが相次いだ年でもありました。
まず2月にピート・タウンゼント、ジョン・エントウィッスル、キース・ムーンそれぞれのソロ作の紙ジャケCD再発があり、日本公演が行われたミュージカル「トミー」のサウンドトラック盤リリースもありました。
「エンドレス・ワイヤー」リリース後の11月には日本独自編集盤2種の紙ジャケCD化がなされ、そしてまもなく「フーズ・ベター・フーズ・ベスト」DVDの日本盤リリースと、「究極エディション」と銘打たれたワイト島ライヴDVDのリリースが予定されています。
そんななかで、いちばんの大物は、12月6日にリリースされた「ザ・フー・スペシャル・ボックス・セット」ではないでしょうか。オリジナルアルバムやザ・フー関連映画のサウンドトラックなど16タイトル(ディスク数としては19枚)の紙ジャケCDをボックスセットにしたもので、リリース元のアナウンスによれば以下のような内容となっております。

  ○豪華ボックス仕様
  ○各CDはオリジナル・アートワークを出来る限り再現した紙ジャケット仕様
  ○「BBCセッションズ」「トミー(OST)」「さらば青春の光(OST)」は初紙ジャケット化。
   (他のアルバムは以前リリースされた紙ジャケットと同一。)
  ○「ア・クイック・ワン」は日本初となるステレオ・マスター採用
   (他のアルバムのマスターは現行ジュエルケース仕様CDと同一。)
  ○初回限定盤

見るからにファン泣かせのアイテムですね。
以前にリリースされた紙ジャケCDはひととおり揃えていたんで、買うかどうか相当迷ったのですが、結局、例のごとくディスクユニオン特典の誘惑に負けて注文してしまいました……。まあしょうがないです。ザ・フーですから。モスト・フェイヴァリット・バンドですから。


さて、届いたボックスの中味を広げてみました。これだけのアルバムが紙ジャケCD仕様で収録されています。壮観です。
なお、それぞれの紙ジャケにはキャップ(CD用帯)は付属していませんでした。



で、これがディスクユニオン特典です。ミニチュアレプリカ帯14本と「マイ・ジェネレーション」英盤・米盤それぞれのジャケットをあしらった収納ボックス2個。
ユニオンのサイトでの説明によれば、レプリカ帯の詳細は以下の通りです。(写真左から順に。)
  ○ア・クイック・ワン (オリジナル・ジャケット仕様初国内化時の帯。邦題は「クイック・ワン」)
  ○ザ・フー・セル・アウト (オリジナル・ジャケット仕様初国内化時の帯)
  ○ロック・オペラ「トミー」 (再発時の帯)
  ○ライブ・アット・リーズ (国内初版帯。邦題は「熱狂のステージ」)
  ○フーズ・ネクスト (再発時の帯)
  ○四重人格 (国内初版帯)
  ○オッズ・アンド・ソッズ (国内初版帯。邦題は「不死身のハード・ロック」)
  ○ザ・フー・バイ・ナンバーズ (国内初版帯。邦題は「ロックン・ロール・ゲーム」)
  ○フー・アー・ユウ (国内初版帯)
  ○キッズ・アー・オールライト (国内初版帯)
  ○フェイス・ダンシズ (国内初版帯。邦題は「フェイス・ダンス」)
  ○イッツ・ハード (国内初盤帯)
  ○「トミー」オリジナルサウンド・トラック (国内初版帯)
  ○「さらば青春の光」オリジナル・サウンド・トラック (国内初版帯)



ファースト・アルバム「マイ・ジェネレイション」にはレプリカ帯はついていませんでした。
まあ、このジャケット・デザインで日本盤アナログがリリースされたことはありませんでしたから…。
ちなみに、下に置いてあるのが日本盤「マイ・ジェネレーション」(「ザ・フゥー」名義)紙ジャケです。
以前デラックス・エディションがリリースされたときにユニオン特典としてもらったものです。
今回のボックスの特典ではありませんので念のため。



「ア・クイック・ワン」「セル・アウト」「トミー」にレプリカ帯を装着してみました。
この帯はすごくよく覚えています。というのは、高校生の時に僕が買ったアナログ盤に付いていた帯だからです。
たしか1500円(「トミー」は2枚組だったので2500円)という廉価でリリースされたもので、金のない高校生にはありがたい再発でした。
でもシリーズ名が「不滅のハード・ロック オリジナル名盤15選」になってんですよね…。後のアルバムはともかく、この3枚はどう考えてもハードロックじゃないと思うんですけど。
下に置いてあるのは、'99年にリリースされた「ア・クイック・ワン」紙ジャケと「セル・アウト」の日本盤デフジャケです。(邦題は「恋のマジック・アイ」)
前述したように、今回の「クイック・ワン」紙ジャケの音源は、日本盤CDとして初めてステレオ・マスターを使用しています。でも日本語解説書の「ステレオ/モノラル」表記は直っていません。'99年紙ジャケの解説書をそのまま使いまわししているからでしょう。
あ、それから、「セル・アウト」デフジャケは、この間「アイム・ア・ボーイ」と「エキサイティング・ザ・フー」が紙ジャケ化されたときのユニオン特典です。再び念のため。



ロック史上に残る名盤3タイトルにレプリカ帯をセットしてみました。
「ライブ・アット・ザ・リーズ」の帯に、ピートの発言として「僕等のやっていることは”モッズ”の音楽で、それは炎のような激しさと一種の侵害を結びつけたようなものである」って書いてあるんですけど意味わかりません。「侵害」ってなに?だいたいもうこの時期は「モッズ」じゃないような気がするし。



「ライヴ・アット・リーズ」は、オリジナル盤に付属していた各種のおまけがミニチュアサイズで再現されています。(上)
「四重人格」はもちろんあのブックレットをミニチュア再現。(下)



「オッズ・アンド・ソッズ」「バイ・ナンバーズ」「フー・アー・ユウ」です。CD盤面に再現されたレーベルによると、本国ではポリドールからリリースされていたのでしょうが、当時の日本ではCBSソニーからリリースされていた記憶があります。
「オッズ…」の邦題が「不死身のハードロック」になっていますね。前述の「不滅のハード・ロック15選」といい、当時の日本においてザ・フーは、ハードロックバンドだと認識されていたのでした。いまでは信じられないかもしれないですけど。
「バイ・ナンバーズ」に対する個人的思い入れについては、過去に書いたことがあります。これです。
「フー・アー・ユウ」の帯には「悲報。1978年9月7日にキース・ムーンが死んだ。」との記述が。そういや、このジャケットで彼が座っているイスに書いてある「NOT TO BE TAKEN AWAY」(「持ち出し禁止」の意)が、「連れてゆかないでくれ」とも読めるという、ちょっと怪談じみた話もありました。



キース・ムーンの死後にリリースされたアルバム3タイトルです。
「フェイス・ダンシズ」、リリースと同時に日本盤を買ったはずだけど、帯ってこんなんだったかなあ…。記憶があいまいです。当時の意識では、日本盤帯は「かっこわるいもの」だったので、買うなりすぐ外してましたからね。今思うともったいない。



今回、初めて紙ジャケ化された3タイトルです。「BBCセッションズ」は、アナログでは2枚組だったんすね。日本ではCDしかリリースされていないので、当然アナログ盤帯はありません。
映画版「トミー」と「さらば青春の光」の帯は、それぞれに味わいがありますね。



しかしユニオンもさあ、ボックスセットにまた収納箱付けたってしょうがないやん、って思ったんですけど、旧版紙ジャケやら11月に出た日本独自盤紙ジャケやらおまけのデフジャケやらを収納すればいいことに気付きました。
そこまで考えていてくれるのかユニオン。

(2006.12.09) 

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