最新の日記に戻る

はてなダイアリー(Everything but Music)

2006年11月14日(月) the lost you
 三島由紀夫の朗読CDがなぜか発売中止になっていましたてか「憂国」ってDVDリリースされてたのかよ


  
○フッド「アウトサイド・クローサー」(2005)
 前から気になっていたユニット。CDショップの在庫一掃セールで50%オフだったので購入。
 とてもひんやりとしたサウンドだ。冬の朝の空気のような、とでも形容すればいいか。
 生楽器とエレクトロニクスの絡ませ方に、尋常でないほどの神経の細やかさを見る。音楽なのか音響なのか。
 それにしても、こうして夜聴くとまた印象が違うな。朝聴いたときはもっと淡々としているように聞こえたのに、今はひどくエモーショナルなものに聞こえる。
 YouTubeにPVがあった。この音を未体験の方はどうぞ。 

2006年11月13日(月) Fracture
      
◆松浦亜弥、11月29日発売予定フルアルバム「Naked Songs」
 天上の飛鳥経由。おお、ひさかたぶりのフルアルバム!と思ったらちょっとビミョーな感じだ。リメイクがメイン?
 それはともかく「セルフカバー、洋楽カバー、スタジオライブとカラフルにとんだ内容です 」って文章、おかしいよ。

◆キング・クリムゾン風?――Vistaの起動音が初公開(ITmedia News)
 ここで現物を聞いてみればわかるけど、ぜんぜんクリムゾン風ではありません。

◆フランク・ザッパ、74年&S.ヴァイも参加の81年のライヴが日本盤DVD化!(CDJournal.com)
 CDジャーナルのサイトにも記事出ました。日本語字幕の精度に期待。
 関係ないけど、ちょっと前の2ちゃん紙ジャケ探検隊スレで笑った書き込み。
あんまり多くのCDは買えないから、一枚買うと貪る様に
聴き倒す高校生リスナーが「買っても聴かなきゃ意味ねぇじゃん」
とバカにしつつ言いそうな台詞だから、一応言っておくけど

ザッパでも何でもそうだが、本当に理解すればするほど
聴かないことこそ尊いのだと気がつくはずだ。
単純化すれば、ザッパを愛するということはザッパを聴かないことだ。

ちなみに紙ジャケマニアは出来の良いジャケットを手にとって眺めれば、
レコードをターンテーブルに載せて針を落としてから、演奏が終わって
プツプツいうまでの空白も含めて、レコード一枚の中で鳴っている音
すべてそっくりそのまま脳内再現できる。
これはザッパとの例えて言えばセックスのような高度な対話とも言える。
一方CDを鑑賞するというのは相手を気遣わない愛の無いSMのようなもので
虐待や拷問と大差ないものだ。

紙ジャケマニアが買って眺めているだけだと思っているうちは、
まだまだなんも分かっちゃないねぇということだ。
 「ザッパを愛するということはザッパを聴かないことだ。」というところがなんともいえず良いね。

2006年11月12日(日) Chunga's Revenge
 ザッパ「Dub Room Special」DVD、来年1月に日本盤が出るようです。これでやっとリージョン1DVDを手放せる。
 ちなみにどんな内容なのかは、以前書いたこれをご覧下さい。

  
○フランク・ザッパ「Trance-Fusion」(2006)
 出ました「新作」。アナウンスがあってから発売日が少しずつ延びていたので、ちょっと心配になっていたんですが、ちゃんとリリースされました。ぱちぱち。
[客観情報]
・ザッパが生前完成させていたという作品。系譜からいうと、「黙ってギターを弾いてくれ」('81)「ギター」('88)に続く、第三のギター・ソロ・アルバム。
・全てがライヴ音源であるという手法は「ギター」と同じ。また、曲間なしでつなげられているというのも同じ。
・全16曲(61分37秒)中、'88年音源が9曲と最も多く、残りは'84年音源が5曲、'79年と'77年がそれぞれ1曲ずつ。
・CDのブックレットには各曲の録音日とパーソネル、演奏都市名までの掲載しかなく、なんという会場で演奏されたなんという曲からのソロをリッピングしたものなのか、という情報は書かれていないが、Wikipediaを見ればわかる
・息子ドゥィージルくんは、オープニングとラスト曲の2曲に参加してソロを弾いている。
・音質は最上級。マスタリングは名手Bob Ludwig。
[主観情報]
・エコロジカルなジャケットデザイン(ゲイルの趣味?)にはちょっと違和感を覚えたものの、中に詰まっているものは間違いなくザッパの”音”だった。
・ザッパの死後リリースされた音源は、正直、玉石混淆状態で、中にはなんじゃらほいと思うようなものもあったわけだけど、このアルバムに関しては、最上級の「玉」だと断言できる。
・同じスタイルの作品「ギター」は、実のところ曲数が多すぎて、ややもすると単調に思え、全部聴き通すのがつらいところも個人的にはあった。でも今回のアルバムは、曲調も多彩だし、曲順もよく練られていて、冗長な印象はない。ドゥィージル君(当時19歳)のソロも堂々たるもので、親父さんのスタイルとは違うところがいいアクセントになっていると思う。
・今はなんでもありだから、こういうハードコアな部分からザッパに入っていく人がいてもいいかな。
・ゲイルが書いたライナーノーツは、私の英語力ではよーわかりませんでした。(Bob Ludwigのコメントはよく理解できたのに。)もうちょっと分かりやすい文章書いてよ。
オフィシャルサイトで(ごく一部を)試聴できるので、興味のある方はどうぞ。

2006年11月10日(金) Superstar
 mixiの「自己紹介」欄に、この「音楽中心日記」のURLを貼り付けている方を発見。
 どういう意図があるのかよくわからんのですが、「リンク」じゃなくて「自己紹介」では、いろいろと誤解を招きそうなのでご遠慮願いたいです…。


  
○「Do you like pop music like a "he, she & I"」(2006)
  Coa Records所属アーティストによるカーペンターズ・トリビュート・アルバム。
 狐の会が参加しているというんで買ったんだけど、うむむむむ、これほどへなちょこなアルバムだったとは。どれくらいへなちょこかっていうと、あの悪名高きフリッパーズギタートリビュートよりもへなちょこ度が濃密だという……脱力の嵐。
 カーペンターズの魅力の80%くらいは、カレン・カーペンターのあの圧倒的な”声”によるものなんだから、そのあたりもう少しよく考えてカヴァーすべきじゃないすか。トラックに多少ひねりをくわえてみたって、なんとかなるレベルのもんじゃないでしょ。
 その中で唯一、狐の会だけは「Top Of The World」の秀逸なカヴァーをやっているんだけど(ちゃんと狐の会サウンドになっている)、ただそれ1曲だけのために1,890円を払うのはつらいです。お金返して欲しいです。 

2006年11月8日(水) The end of the affair
 りんごの子守歌パート2。今度はオトコばかり。


  
○ウィークエンド「La Variete」(1982/2006Reissue)
 エヴリシング・バット・ザ・ガール「EDEN」と並ぶネオアコ名盤。
 ボッサやジャズ、エスニック・ミュージックなどの要素を取り入れたサウンドは今もまったく色あせず、そして、なによりかによりアリソン・スタットン(ex.ヤング・マーブル・ジャイアンツ)の歌声が素晴らしい。
 今回の再発は、デモ音源や12インチシングル音源(名曲"A View From Her Room"など)を8曲追加したもので、音質も(なぜかリマスタークレジットはないけれど)以前出ていたCDよりアップしている。
 だけど残念ながら、当時ミニアルバムとしてリリースされたロニー・スコッツ・クラブでのライヴ音源は収録されてないんだよな……'90年再発盤には収録されてたのに。
 ということで旧CDを簡単に処分するわけにはいかないのでした。


 ※ロニー・スコッツ音源を聴きたい人は、2003年にリリースされた「ARCHIVE」(編集盤)を探すという手もある。

2006年11月7日(火) You caught me out
 マッキー本気で怒ってるよ…。


  
○カースティ・マッコール「スティッフ・シングル・コレクション」(1979-85/2006Reissue)
 10月にひっそりとリリースされたカースティ・マッコールの紙ジャケ。日本独自編集盤で、ファースト・シングル「They Don't Know」(1979)のピクチャーシングルをあしらったデザインがなかなか良いです。
 この間トレイシー・ウルマンについて書いたときにも触れたけど、カースティは「夢見るトレイシー」や「涙のステップ・ダンス」「テリー」などの作者として、また優れたバック・ヴォーカリストとして、トレイシー・ウルマンを支えた功労者のひとりである。このシングル集には前述の曲のカースティ歌唱ヴァージョンも収録されているけれど、それを聴いてみれば、トレイシーVer.がいかにカースティ Ver.を忠実になぞっているかがわかるはず。正直、ポップソングとしての完成度はトレイシー版の方が勝っているかもしれない。でも彼女の歌唱Verにも不思議な魅力があふれている。なんていうか、ちょうどキャロル・キングが、他のシンガーに書いた曲をセルフカヴァーしたときの味わいに似ているというか。いちどその良さを知ってしまうと忘れられなくなる感じ。
 彼女の自作曲ではないけど、ビリー・ブラッグのカヴァー「A NEW ENGLAND」も大好きな曲。なんか聴くたびにせつなくなるんだよね。そして、彼女はもうこの世にいないんだということに思い至って、さらにやるせなくなる。
「ゆうべ流れ星をふたつ見つけた/願いごとをしたけれど それはただの人工衛星だった/鉄のかたまりに願いをかけたって なんともならないことくらいわかってる/でも あたしはあなたに気に懸けてもらいたかったの」

2006年11月3日(金) a prophet is still in a hole
 狐の会「秋の夢」PV。ああ早くフルアルバムを。


  
○宮川弾アンサンブル「pied-piper」(2006)
 宮川弾という人は、ラヴ・タンバリンズにも在籍したソングライター&アレンジャー&プロデューサーだそう。
 「電気楽器を使わない室内楽ポップス」というのがこのアルバムのコンセプトらしい。とてもノーブルでエレガントな音。
 楽器演奏のほとんどを彼自身が手がけているのにも興味を惹かれる。
 しかしなにより魅力的なのは、曲ごとに登場するゲスト・ヴォーカリストたちだろう。畠山美由紀、土岐麻子、直枝政広、安藤裕子、そして太田裕美(!)。初めてその名前を知ったRyohei、清水ゆみ(本業は女優らしい)、のらん、といった歌い手も、前述の人々に負けず劣らずチャーミングな歌声を聞かせてくれる。
 強烈なインパクトにはちょっと欠けるかもしれないけど、たまらん人にはとことんたまらんアルバムですね。いずれ「隠れた名盤」と呼ばれることになるかも。
 ご本人のサイトで試聴できるので、興味を持った方はぜひチェックを。


 ※ちなみに、宮川弾と土岐麻子は夫婦らしいです。ほー。
 (11/4追記)もうすでに離婚しているとのご指摘をいただきました。ありがとうございました。
 しかしそうすると、別れたダンナのアルバムにゲスト参加した曲のタイトルが「あたらしいみち」ってのは……。

2006年11月2日(木) ハンキー・パンキー
 きのうの日記のおかげで、社会人バンドをやってる友人たちのひんしゅくを買ってしまったような気がする。
 いや。あの。そのー、そういう意味で書いたんじゃないんです…怒んないで。

 我が家の居間に鎮座まします「未聴の塔」を少しでも低くしようシリーズその1↓。
 (ちなみに現在の塔の状況はこんな感じでっす。)
  
○ハナレグミ「hana-uta」(CD+DVD)(2005)
 永積タカシの声は文句なく素晴らしい。抗いがたい魅力をたたえている。でも、ハナレグミの持つ叙情性に対しては少々複雑な感情を抱いている。心から没入してしまうときもあれば、反対に、唾棄してしまいたくなるときもあるから。
 しかしそれはハナレグミの罪ではない。問題があるのは、この音楽を素直に聴けない(ときが往々にしてある)僕の方だろう。
 まあだけど今日はとても気持ちよくこの音楽を聴けた。それだけで良しとしよう。

 付属のDVDに収録されているPVの中では「明日天気になれ」が好きだ。様々な野外フェスの映像を組み合わせたもの。野外フェスなんて行ったこともないし、たぶん死ぬまで行かないと思うけど、この映像からはその空気がストレイトに伝わってきて、見ているとちょっと泣きそうになる。とことん幸せなものを見ると涙が出そうになるってこと、ないですか?


 ※スーパーバタードッグを聴けばうまくバランスとれるのかなあ。

2006年11月1日(水) ダンス・ハ・スンダ
 バンドがコンサートを中止すると客が訴訟を起こす時代。なんかすげーいやな感じ。だいたい一回のコンサートで60億円の賠償額ってのはどういう計算だよ?

  
○サディスティック・ミカ・バンド「ナルキッソス」(CD+DVD)(2006)
 ああ…これは……オッサンくさすぎ…(泣)
 木村カエラと高橋幸宏はがんばっているんだけど、加藤和彦御大は、なんというか、ちょっともうズレてしまっている。
 んで小原礼の曲はそれなりに良かったりもする。でもミカバンドで聴きたい音ではない。高中先生の曲もそう。
 なんちゅうか、生活が安定したオッサン達が「青春をとりもどす」とかいって仕事の片手間にちょこちょこ練習して、地元の商店街のお祭りかなんかで演奏した後、「○○ちゃんのギター良かったなー」「いやいや××さんの歌こそ」なんてアルコールの回った赤ら顔で誉めあってハイおしまい、ってな感じの居心地悪さがあるのだ。
 かつて「ミカバンドを聴くこと」は「カッコイイ音楽を聴くこと」と同義であったはず。それがこうなってしまったらあかんでしょ。付属のDVDで加藤御大は「どの層が聴いても絶対に失望はしないものに仕上がっているつもりですので、ご家庭に一枚」てなことをおっしゃっておられますが、そういうことを言うのがもう完全にダメだと思う。無惨です。

 「タイムマシンにお願い」1曲でやめときゃよかったね……。

過去の日記はこちら↓
2006年 10月後半10月前半9月後半9月前半8月後半8月前半7月後半7月前半6月後半
6月前半5月後半5月前半4月後半4月前半3月下旬3月中旬3月上旬2月後半
2月前半1月後半1月前半
2005年 12月11月後半11月前半10月後半10月前半9月後半9月前半
8月後半8月前半7月後半7月前半6月後半6月前半5月4月
3月後半3月前半2月1月
2004年 12月後半12月前半11月10月後半10月前半9月後半9月前半8月後半
8月前半7月後半7月前半6月後半6月前半5月後半5月前半3月後半−4月
3月前半
2月後半2月前半1月後半1月前半
2003年 12月後半12月前半11月後半11月前半10月後半10月前半9月後半9月前半
8月後半
8月前半7月後半7月前半6月後半6月前半5月後半5月前半
4月後半
4月前半3月後半3月前半2月後半2月前半1月後半1月前半
2002年 12月後半12月前半11月後半11月前半10月9月8月7月6月5月
4月
3月2月1月
2001年 11月〜12月

TOPページに戻る
inserted by FC2 system