最新の日記に戻る
はてなダイアリー(Everything but Music)
2005年5月29日(日) The end of Asia |
◆今年のシャッフル。 mixiで「一番右のは肝試しですか?罰ゲーム?」とコメントしてる人がいて笑った。名前プリプリピンクだし。 坂本龍一関連紙ジャケ3枚。「BetterDays レプリカ・コレクション」だそうです。 うちの回りの日本中のCD屋にはどこにも置いてなくて(2ちゃんの紙ジャケスレ頻出表現)、名古屋まで出て入手。 「千のナイフ」('78)は通常ファースト・ソロとされるアルバム(実際には「ディスアポイントメント・ハテルマ」の方が先だったわけですが。あれは「幻」盤なので)。 今でも好きな作品。巨竜がゆっくりと進むような趣のタイトル曲と、既にYMOそのもの「The End of Asia」はもちろん名曲だけど、高橋悠治とのピアノ連弾が聴ける「Grasshoppers」も今の耳には新鮮に響く。 「フェイヴァリット・ヴィジョンズ」('83)はBetterDaysレーベルでの坂本関連音源をまとめた編集盤。こんなのが出てたんだなあ。7曲のうち3曲は「千のナイフ」からのセレクション。それ以外の収録曲には、井上敬三というサックス・プレイヤー(坂田明のお師匠さんだそう)とのセッションといった貴重な音源も。そしてここにも高橋悠治との連弾が。シェーンベルグ「四手のための六つの小品」。これもまた良い。単体でアルバムを聴いてみたいぞ。 残りの2曲はKYLYN関係。これはさすがに時代がかっているね…。 「サラセンの夢」('83)は、古楽演奏グループ、ダンスリーの2枚のアルバムからセレクトされた編集盤。坂本は数曲にゲストとして参加。あまりめだたないんですが。 ダンスリーの音楽はけっこう好きで「エンド・オブ・エイシア」('81)はよく聴いた。今も時々聴きたくなる。単純に気持ちがよくなるので。というわけで個人的には嬉しい復刻でした。 紙ジャケのできはなかなかのもの。封入リーフレットも再現してある。リマスターの方は驚くほどではなかったけど、各1000枚限定の割には1800円という良心的な値段なので、入手する価値はあると思います。 |
2005年5月28日(土) This is just a modern rock song |
◆世界が100人のロック少年の村だったら (犬にかぶらせろ!) ははは。けっこう好き。「ミュージック・マガジン」は影も形もないぞ。 これに呼応して書かれた「世界がもし100人の全共闘世代の村だったら」(TOKI☆DOKI !! DOKI☆DOKI !!)も秀逸なり。 ○ベル&セバスチャン「フルキズ・ソングス 〜アーリー・シングルス・コレクション」(2005) '97年から'01年までのシングル7枚を収録した2枚組。 どっかで邦題がひどすぎとかなんとか書かれてたけど、単に原題(「Push Barman To Open Old Wounds」)を意訳しただけじゃないすか。 さて。初期のベルセバにはシングル曲をアルバムに収録しないというルールがあった。というわけでベルセバに憑かれた人々は、アルバムのみならずシングルも追っかけて買わざるを得なかった。僕の場合、買ったシングルをまとめてCD-Rに焼いて愛聴してた。ジャケも自分で作ったりして。 でもこうしてオフィシャル編集アルバムが出たんだから、もうそれも用無しだ。シングル7枚計25曲の全てが収録されているし、日本盤に付属されていたライナーノーツも訳詞もショート・ストーリー翻訳もそのままブックレットにまとめられている。リマスターもされてるし。 今もライヴで演奏されることのある名曲が多数含まれているので、ベルセバ好きだけどシングルは買い漏らしていたよって人は必ず聴くべきだと思う。アルバムだけではわからない彼らの姿を垣間見ることができるから。 なお、僕は限定5000枚というデジパック版を買ったんだけど、通常盤より800円も高いくせに、特にたいしたパッケージでもなく収録内容も全く同じなので、よっぽどのマニアでなければ通常盤で十分だと思います。 普通800円も高ければDVDの1枚もおまけに付けるよなあ。 「おどろいたよ 1975年に一日だけ幸福な日があった/なんとも不思議な夢で 1995年のある一日 ずっと僕を捉えて放さなかった/弟がゲイだと告白したので 僕はしばらく気が楽だった/弟は船乗りの彼氏と一緒に踊って 姉貴の結婚式の日にはっきりさせたんだ」(「The State I Am In」 山下えりか訳) |
2005年5月26日(木) The meaning of soul |
◆ミック・ジャガーがNo.1を獲得! ……で、何の?(bounce.com) ちょっと前には音楽界バッドボーイ・ランキングなんてのが話題になってたけど、これは「ハイソなロックスター・トップ10」らしい。8位を獲得したDidoの本名が「フロリアン・クルドゥ・ディ・ブンビエル・アームストロング」だってのには笑った。 ○オアシス「ドント・ビリーヴ・ザ・トゥルース」(2005) 最初にひととおり聴いた感想は「なんだこれ?誰かノエルに注意してやれよ。」 が、2回目・3回目になると、このアルバムで鳴っているメロディ(これまでのオアシスとはどこか鳴り方の違うメロディ)が、するすると自分の身体の中に入ってくるのがわかった。で、評価も逆転する。 そういえば「モーニング・グローリー」の時もそうだった。最初「ワンダーウォール」ってどこがいいのか全然わからなかったんだった。今は名曲だと思うけど。(鈍いのか俺。) しかし、そうやって身体に染みついたメロディというのは簡単に飽きたりしない。下手すると一生もののつきあいになったりする。 このアルバムがそこまでいくかどうかはわからない。まだまだ繰り返し聴いてみないと。 でも今時点では、「モーニング・グローリー」の次に好きなアルバムかもしれない。※ 2曲目ってどっかで聴いたことあるリズムパターンだなーと思ったら、ヴェルヴェッツのアレだった。そしてボーナス・トラック2曲目は完全にアレ(超有名曲)。でも安易なパクリだと感じさせないところはさすがオアシス、か。 残念な点がひとつ。録音。もう少しギターの音を柔らかく録ってくれると良かったのに。 「信念なんて 夏の日に失くしちまった だって雨が止まないんだから/空は一日中 夜のように真っ暗だ でも俺は文句を言いはしない/医者に助言を頼んだら 彼は言ったよ ここはあんたがひまつぶしするとこじゃないって/俺はたぶん 怠け者ってだけなんだ」(「The Importance Of Being Idle」) ※今過去ログ見てみたら、前作の時にもそんなこと書いてたよ。とほほ。 |
2005年5月24日(火) We are all on drugs |
◆エルヴィス・プレスリー紙ジャケ、アンコール・プレス(HMV Japan) 2000/2001に発売された紙ジャケの再リリース。クラッシュ「ロンドン・コーリング」の元ネタジャケの「エルヴィス・プレスリー登場」とか、ロッド・スチュアートやフォールやボン・ジョビに真似されまくった「ゴールデン・レコード第2集」あたりはちょっと欲しい。 ○ウィーザー「メイク・ビリーヴ」(2005) ウィーザーのアルバムを聴くのは初めて。 1回目。2曲目、イントロのギター、気合い入っているなあ。 2回目。3曲目の妙な80年代テイストはなんだ? 3回目。ベタなメロディやなー。ちょいと大味だし。でもなんだか後半ぐぐーっと盛り上がるぞ。泣けるぞ。おおおおおお。 というわけで少々居心地の悪さを感じつつも、けっこう気に入ってヘビロテ中。 この間のティーンエイジ・ファンクラブといい、こういうモラトリアム系ロックには弱い。思わず点が甘くなる。たいていのことは許せてしまう。過去のアルバムも聴いてみようかな。 「喜びなんて感じない 痛みなんて感じない/君なんてただのオモチャ 僕は頭がおかしいのさ/君を残して 一人立ち去る/君は泣き叫んでる 思いをぶちまけたいと/ああ 恋をしていたってひとりぼっち ひとりぼっちだよ/君に毎日つきまとってやる/つきまとってやるよ 毎日」(「Haunt You Every Day」) |
2005年5月23日(月) Slipping away |
◆UPCOMING SY RELEASES AND MORE (sonicyouth.com) ソニックユース音源リリース予定。オフィシャルサイトより。 のびのびになっていた「Goo」のデラックス・エディション(2枚組)がやっとリリースされる模様。 そしてSYR6は、2003/04/12のベネフィット・コンサート音源だそうです。楽しみ。 ○ティム・リース「The Rolling Stones Project」(2005) ストーンズのツアーに参加しているサックス奏者が、その合間にメンバー他とセッションした音源をまとめたアルバム。 1曲をのぞいて全てジャガー=リチャーズ作品のカヴァー、そしてキース・ロニー・チャーリーを初めとして、ストーンズファンにはおなじみのダリル・ジョーンズやリサ・フィッシャー、バーナード・ファウラーも参加。 そのうえジョン・スコフィールド、ビル・フリーゼル、シェリル・クロウにノラ・ジョーンズといったミュージシャンまで。ついでにジャケットはロニーによるペインティング。ちょっと聴いてみたくなるでしょ。いちおうジャズ・アルバムなんすけど。 で、中味はどうかというと……なかなか楽しめるアルバムでした。 ノラ・ジョーンズが歌う「ワイルド・ホース」は、こりゃあざといぜと思いつつもけっこうぐっときたし、ビル・フリーゼルとのデュエットで演奏される「ルビー・チューズデイ」は美しい。ファンキーな「サティスファクション」もなかなかだし、極めつけはブラジリアン・ミュージックと化した「ストリート・ファイティング・マン」! 「スリッピング・アウェイ」と「ホンキー・トンク・ウィメン」ではキースがギターを弾いているんだけど、彼でしかありえない音色とフレーズをがしがしキメていて痺れます。これだけでもストーンズマニアは「買い」でしょう。 ただ、日本盤タスキに掲載されている岩浪洋三・越谷政義・寺田正典・ピーター・バラカンによる絶賛コメントはちょっとやりすぎ。ジャズ史に残るようなとんでもない傑作を期待してしまったじゃないすか。先入観なしに聴けたらもっと感動できたのに。残念。 でも、CDショップで手に取ったとき、このコメントを見なかったら買う気にならなかったかもしれないし……うむむむ。 |
2005年5月22日(日) I should be so lucky |
◆K・ミノーグ、乳がん手術成功(日刊スポーツ) おおよかったよかった。これからも不死身でいてください。 というわけでカイリーのDVD「ULTIMATE KYLIE」を観ておりました。 デビューから現在までのPV32曲固め打ち。全部観ると2時間10分。 PWL時代の80年代アイドルPVに始まって、デコンストラクション時代には宇宙船の中で無重力ストリップしたり、耽美な死体になったり、過去のパブリックイメージを茶化したり。 そしてパーロフォン移籍後は徹底的なエロエロ路線に突入。すごいです。したたかです。かっちょいいです。 ボーナス収録された2002ブリット・アワードでのパフォーマンスでは「Can't Get You Out Of My Head」をなんとニュー・オーダー「Blue Monday」と合体させて披露。その名も「Can't Get Blue Monday Out Of My Head」。カイリー、巨大なディスクに横たわって登場。これまたかっくいい。いやこれからもがんばってほしいっす。 |
2005年5月21日(土) All I'm Thinkin' about |
○ブルース・スプリングスティーン「DEVILS & DUST」(2005) 「BORN IN THE U.S.A」('84)発売以後の彼に対する複雑な思いについては、以前に「80年代音楽」で書いた。 要約すればこういうことだ。「アメリカの苦悩」を一人で背負ってしまったような彼の今の音楽には、どうにも息苦しさを感じてしまい、積極的に聴く気になれない。スピード感と軽やかさにあふれていたかつての彼の音楽は今も大好きだけれど。 今回のアルバムを一聴したときにもその思いは変わらなかった。暗く重苦しすぎる、と。眉根に皺を寄せたジャケット写真のブルースそのままのイメージ。やっぱり聴かなければよかったかな、と後悔した。 しかし、付属DVDの中で、使い込んだアコースティック・ギターを抱えてアルバム収録曲を歌う彼の姿を見たとたん、これまでの思いこみと偏見はがらがらと崩れた。そこでの彼はとても淡々と、フラットなアティテュードで演奏し語っていたから。それを見ながら僕は、奇妙なカタルシスすら味わったのだ。 そうなると勝手なもので、アルバム自体の印象も変わってくる。それぞれの曲の良さを素直に受け取ることができるようになる。すべてがじわじわと沁みてくる。 やっぱり聴いてよかったのかもしれないな、うん。でもそうなると今までスルーしてきた「ゴースト・オブ・トム・ジョード」や「ライジング」といったアルバムも気になってきたぞ。 「俺は摘みとった薔薇と 新たに描いた地図を持って 急いでクルマを走らせる/今夜俺は 生まれたままの姿になって 俺の古びた魂を葬ってしまおう/そして墓の上でダンスするんだ/長い時間がかかったけど 愛しい人よ/長い時間がかかったけど 今それはここにある」(「Long Time Comin'」) |
2005年5月19日(木) Coucouroucou Paloma |
◆来日記念特別企画! カエターノ・ヴェローゾのラディカル人生ゲーム!!(bounce.com) ああこれはいいな。「ドミンゴ」と「JOIA」しか聴いたことがなくて、今ベストアルバムを探求中の僕にとっては非常にわかりやすいガイド。 石井さんによるライヴレポ(5/16)を読んでると心がざわざわしてくる。 これだけキャリアが長いのに、いまだに現在進行形というのはすごいことだ。 |
2005年5月18日(水) It's all in my mind |
○ティーンエイジ・ファンクラブ「Man-Made」 ぴかおさんのところ(5/3分)で酷評されていたニューアルバム。 たしかにコード・ストロークの気持ちよさはない。でも僕はそんなに悪いアルバムだとは思わなかった。たぶんTFCに対する期待値がぴかおさんよりずっと低いんでしょう。 そもそも誰もが褒める「Grand Prix」にしたって、「Thirteen」を聴いてTFCに(瞬間的に)入れ込んだ身にしてみると、ユルすぎて物足りなく感じられたものだ。その後のアルバムにしてもそう。いつもなにかしら物足りなさを感じてきた。(ただし「Northern Britain」は未聴) じゃあなぜ飽きもせず新作を聴き続けるのかといえば、それは彼らの生み出すメロディがたまらなく好きだから。とてもやる気がありそうには見えない3人の口から気怠げに紡ぎ出されるとろけるような美メロ。あれが好きで好きでたまらないのだ。わけもなくわくわくしてしまうのだ。 今回のアルバムもその点はしっかり健在だったので、僕としては及第点。 ギターのコード・ストロークと美メロがTFCサウンドを支える両輪だとすれば、今回は片輪走行というところか。でもちゃんと走ってはいる。アクロバティックにではなく、しごく地味に。 「ゆっくりと消えていく 心の中の映像/記憶の断片は 時間の中にひっかかっていたけれど 結局は色褪せてしまった/そして輪郭もぼやけてしまった」(「Slow Fade」) 日本盤添付の対訳では「the lines disappear」ってところを「シワも消えていく」って訳してあった。とほほ。ここは「the colours」との対比で「(その色の部分の)輪郭」と訳すべきだと思うんだけど。 |
2005年5月17日(火) Let's be still |
◆アレサLive at Filmore West完全版!(HMV.co,jp) これってライノハンドメイドでリリースされたやつだよね。この値段なら間違いなく「買い」だと思う。僕はお金ないんで従来盤で我慢するけど。 ◆カイリー・ミノーグ、乳がんでツアー中止(ロイター) もっと詳しいBBC記事(英語)。 カイリーは不死身だと思っていたのに。先日、ライヴで「ラッキー・ラヴ」の詞をド忘れしたというニュースが流れてたけど、そうとう調子悪かったのかな。 ○ヨ・ラ・テンゴ「サマー・サン」(2003) ベスト盤がとても良かったので、次はオリジナルアルバムを、ということでこれを聴いてみた。 これまたひとつのデイドリーム・ネイション。ゆらゆらと揺れる水面に鈍く反射する太陽の光のような白日夢の音楽。 ヴェルヴェッツでいえばサード・アルバムかな。あれは圧倒的に「闇」を感じさせるけれど、感触はどこか似ている。 あ、でも出勤時には聴かない方がいい。頭の中がとろんとろんになって勤労意欲なんてどこかへいってしまうから。 「君をかくまってくれる誰かが必要かい? 気にしないで 気にしないで/リラックスするにはひとりになることが必要? ああいいよ ぜんぜんかまわない/ほんとにそうだ たいへんだよ だれだってそうなんだ/うまくいかないことがあって 君は落ち込み 太陽さえも責める 壁に影をつくるからといって/でも影だってそんなに悪くはないんだ/今がサメの季節だなんてこと あるのかな?」(「Season on the Shark」) |
2005年5月15日(日) At a siding |
ああ日曜日だ、なんの予定もないし、ゆっくり音楽聴こう!と思ってCDを聴き始めると……いつのまにか寝てしまう。はっと目覚めて、もう一度CDを頭からセットして聴き始めると……また寝てしまう。あかんがな。未聴CDが減らんがな。 石井さんとこでとりあげられてたbonobos「THANK YOU FOR THE MUSIC」が、あまりにすっと心の奥に入ってきたのでPVにリンクしておく。 最近の新譜で気になっているのはこれとこれ。でも買うかどうかは微妙。 グレイトフル・デッド「Beyond Description」の続き。今日は「Terrapin Station」('77)。 自らのレーベルを閉鎖せざるを得なかったデッドは、アリスタに移籍する。その際アリスタ社長クライヴ・デイヴィスが提案したのが、アルバム制作にあたって外部プロデューサーを付けることだったらしい。 で、デッドが選んだのがキース・オルセン。当時フリートウッド・マック「ファンタスティック・マック」を全米No.1にした実績を持つ人物であった。 しかし、あくまで自由にやりたいデッドと、音を作り込むタイプのオルセンの間にはいろいろと軋轢があったらしい。アナログB面を占める組曲「テラピン・ステイション」のテープに、バンドに無断でストリングスや混声合唱団をオーヴァーダブしたりして。 まあでもこれも今となっては悪くない。最後の「テ〜ラピン!テ〜ラピン!」合唱団にはちょっと萎えるけど。「無情の世界」じゃあるまいし。 そのことさえ気にしなければ、かなり聴き応えのあるアルバムであります。 ボーナス・トラック6曲も高クオリティかつ興味深いものばかり。ゆるゆると気持ちよいグルーヴが16分間も続く「Dancin' In The Streets」(あのマーサ&ヴァンデラスの。)を聴いていると、この頃のライヴを一度見てみたかったと思う。 |
2005年5月14日(土) Oh no, not you again |
すっかり週末のみ更新になっております。申し訳ない。あいかわらず忙しくて。 しめしめ今日は早く帰れるぞ、とほくそ笑んだ瞬間に突然の仕事が舞い降りて残業突入したり、裁判所の中を焦って走り回ったり、飲み会に遅れてカラオケBOXでハイロウズ「青春」をガナったり(「鼻血出ちゃったし あちこち痛い/口の中も切れた」)、雨の中トラブルの原因となっている現場を歩き回ったり、イベント会場の駐車場で終日棒振りしたり。そんな感じ。 というわけで以下、今週気になったニュースやらなにやらをまとめて。 ◆ストーンズ、ニューアルバムとワールドツアーの予定を公表!(海外ボツ!NEWS) あと、BARKSの記事とプレス・リリース(読みにくい)も。 日本に来るのは来年3月らしいですよ。今度は名古屋にも来てよ。頼むよ。 ◆チャート上位に入らなかった80's曲を集めたコンピ盤、低価格で発売に(CDJournal.com) ここのところ続いた80年代ブームも一巡して、今後はマニアックな方向に進むということですか。 売れないような気もしますが。 ◆MSI 6月発売予定リスト イアン・ゴム、ヘロン、ソフト・マシーン、スタックリッジ、ルー・リード、トム・ウェイツと興味深いタイトルばかり。エリザベス・マックィーンってのもちょっと聴いてみたい。ただ、ここは値段がいつも高めなのが困るんだよな〜。 そういやMSIといえば、けっこう期待していたマーティン・デニーの紙ジャケには心底がっかりした。店頭で手に取ってみたら、日本で通常作られている紙ジャケより一回り小さいサイズで、ジャケ自体の造りもチープ。あれであの値段では食指が動きません。日本のみでの企画、というのならもっと気合い入れて作って欲しかったなあ。美女ジャケ自体は魅力的なだけに残念でした。 あちこちで話題の「教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書」、うちの近所じゃどこにも置いてないよ。うー。amazonで注文すればいいのかもしれないけど、とりあえず一度手にとって見たいんだよね…。 |
2005年5月8日(日) Eyes of the world |
5/5の日記で言及したグレイトフル・デッドBOX「The Golden Road」の続編「Beyond Description(1973-1989)」を少し前に入手しまして。'73年から'89年までの間にリリースされたアルバム10タイトルをリマスターしてボーナス・トラックをたっぷりと追加した12枚組。前作と同じくライノ編集なり。 かなりの大物なのでちょっと躊躇したけど、思い切って購入。僕にとってデッドの音楽は一生聴き続けられるものなので。 というわけでぼちぼちと聴いております。これまでに聴いたのは「Wake Of The Flood」('73)、「From The Mars Hotel」('74)、「Blues For Allah」('75)の3枚。いずれのアルバムも、自ら設立したグレイトフル・デッド・レコードからリリースされたもの。過去にCD化されたもののすぐに廃盤になってしまい、聴き損ねていた作品ばかり。 「Wake Of …」はデッド独特の”ゆるさ”が漂っていて、好きなタイプのアルバム。この”ゆるさ”が好きか嫌いかでデッドの音楽のファンになれるかどうかが決まるのだと思う。ラストに収録されたボブ・ウィア作「Weather Report Suite」だけはバロック調のアコギではじまる異色のナンバーだけど、これがまた適度なアクセントになっている。ボーナス・トラックとして収録された「Eyes Of The World」のライヴ・ヴァージョンも気持ちいい。17分もあるよ。 「Mars Hotel」はSFチックなタイトルとジャケットが印象的なアルバム。ちょっと曲の出来不出来が目立つ感じだなあ、と思ったけれど繰り返し聴いてるうちに気にならなくなってきた。フィル・レッシュ作の「Unbroken Chain」と、ラストを飾るガルシア作「Ship Of Fools」は文句なしに名曲だと思う。「Loose Lucy」はボーナス収録されたスロー・ヴァージョン・アウトテイクの方が好み。 「Blues For Allah」は様々な事情によりライヴ活動休止宣言をした後に制作されたアルバム。事前に準備された収録曲はなく、スタジオで一から練り上げていったそうで、そのせいか珍しくテンションの高さが際だつ。ミステリアスかつプログレッシヴな趣。インストゥルメンタル・ナンバーも多いし。一般的にはこの3枚の中で一番の傑作とされているらしいのだけど、僕にとってはちょっと居心地が悪く感じられた。まあでもこの印象も聴き続けるうちに変わってくるのかも。 ところで、ボックス付属の解説書を読んで知ったのだが、デッドが開発した画期的なPAシステム「ウォール・オブ・サウンド」(こんなやつ)って、その巨大さのあまり維持・運搬のコストがバカ高くなって、デッドを財政的に苦しめることになったのだそうだ。これがライヴ活動(一時)休止の要因にもなったらしい。うーむ。なんかすごい話だなー。 |
2005年5月7日(土) Maggot Brain |
◆ファンカデリック初期作リイシュー、日本盤も登場!(CDJournal.com) ウェストバウンド時代のファンカは未聴なので、いい機会かも。それにしても強烈なジャケットばかり。ほんとは紙ジャケにしてくれるといいのに。 あ、ディスクユニオンではファンカ祭なんてのをやってる…。 ◆オリコンシングルランキング(ウィークリーTOP30) 結局「大阪 恋の歌」は1位ならず。ごめん、俺、DVDシングルの方しか買わなかったよ。 ◆クリアーな音と自動チューニングが人気の秘密―英国でデジタル・ラジオのリスナーが急増!(UK Today) デジタルラジオってなに?と思ったので調べてみたら解説ページが。 まだ日本では専用受信機が発売されていないのか。ふーん。 ゆうべのタモリ倶楽部で、ジョン・ケージの特集やってた。奇妙きてれつな楽譜を見ながら演奏してた。あれだけのジョン・ケージ作品をまとめて聴いた(見た?)のは初めてでした。 |
2005年5月5日(木) China Cat Sunflower |
◆Jeff Beck最新ライヴ・アルバム登場!(HMV Japan) ネット限定で販売されていた2003年のライヴアルバムが日本盤でリリース。名ボックス「Beckology」も再発。主要アルバム輸入盤は1200円、と。これからベック聴く人には最高の環境だな。 昨日はとてもいい陽気の一日で、どこにもでかけず家の中で惰眠をむさぼっておりました。 うとうとしながら聴いていたのはグレイトフル・デッド。ボックス「The Golden Road(1965-1973)」から、 とかとかあたり。 死期の近づいたロン・”ピッグペン”・マッカーナンが、よれよれ状態でせつせつと歌う「The Stranger」(「Europe '72」のボーナス・トラック)が沁みた。 デッドの音楽って、ドラッグによるサイケデリアと絡めて語られることが多いように思うけれど、ほんとにサイケなのは「Live/Dead」('69)あたりまでで、その後はしごくまっとうでかつ良質なアメリカン・ミュージックなのだ。 だから怖がらずに聴いてみるといいと思う。アルバム多すぎてどれ聴いたらわからん、という人にはライノ編集ベストの がいいかも。 それからこのサイトも参考になります。 |
2005年5月4日(水) Dust in the wind |
○「Let's Folk − 40 Remastered Original Folk Songs」 いつも行くCDショップのバーゲンコーナーに置かれていたフォーク・ソング・コンピ(輸入盤)。2枚組で1750円だったので買ってしまったのだが。曲目はこちら。 これがけっこうビミョーなブツで。「Original Folk Songs」と銘打ってあるわりに、カンサスやハートの曲まで入っている。 バーズ「ミスター・タンブリン・マン」にしたって”フォーク・ロック”ではあっても”オリジナル・フォーク・ソング”じゃないだろうよ。それからアンディ・ウィリアムスが歌う「コンドルは飛んでいく」て。どこがオリジナルなんだ。2枚組にするために無理やり数あわせしたんじゃなかろうな。だいたい「Let's Folk」てタイトルはどうよ。 リリースクレジットを見ると、アジア圏向けにリリースされたCDらしい。 「あの曲の許諾とれなかったんだけど、アジア人なんてなにがオリジナルなのかわかんねえんだから、こんなんでいいだろ」「そだな」てな感じか。ブック型のしっかりした体裁で、全曲の歌詞が掲載された豪華目パッケージが余計にその疑惑をあおる。 ブラザース・フォアとかピート・シーガーとか、単体では買わないであろうアーティストの曲も入っているんで、まあいいんだけど。珍品CDコレクターにお薦め。 |
2005年5月3日(火) Every day is exactly the same |
◆スプリングスティーン紙ジャケ特設ページ(HIGH-HOPES) いよいよですか。とりあえず「トンネル・オブ・ラヴ」まではマスト。 ◆僕らの「ヤング・ミュージック・ショー」 こんな本が出たのか。読みたい読みたい。630ページもあるってのは凄いな。 ○ナイン・インチ・ネイルズ「ウィズ・ティース」 NIN初体験。 なんだ思ったほど過激じゃないやん、と思いながらも聴き続け……結局とりこまれた。 アルバム全体がひとつの大きな作品のようだ。聴き終えて印象に残るのは、ドラムの音と、ピアノの響きと、トレント・レズナーの切迫した声。中毒性高い。まずいよまずいよ。 「俺の世界は 毎日小さくなっていく/俺の世界は 毎日小さくなっていく/それでいいんだ」(「Getting Smaller」) |
2005年5月1日(日) Paraiso |
◆ヨラテンゴのブロック崩し(人類の進歩と調和とせつなさと) あまりのシンプルさに脱力しながら遊びましょう。 ◆ソニック・ユースNYライヴレポ その1(2005/04/11 La Oveja Negra) その2(2005/04/12 Hiro Ballroom) その3(2005/04/13 Northsix) その4(2005/04/17 Maxwell's) NY在住のWebデザイナーの方のブログnyc ghosts & flowersより。動画もあります。ほんとに飛び出してくるよ! ○細野晴臣&イエロー・マジック・バンド「はらいそ」('78) 初回限定紙ジャケが入手できなくてじたばたしてたら、ある音楽サイト主宰の方から「名古屋のサウンドベイで見ましたよ」という情報をいただき、やっと入手することができた。感謝です。 で、このアルバムはいわゆる「トロピカル三部作」の最終作ということなので、一作目の「トロピカルダンディー」('75)と二作目「泰安洋行」('76)を引っぱり出してきて一緒に聴いてみた。 添付ブックレットのインタビューで細野氏自身も言及しているように、「はらいそ」だけはアルファの音がしている。音楽スタイルは共通しているのに。PANAM時代のややレイドバックした音像とは明らかに質感が違う。YMOへの継続性を感じさせるサウンドだ。楽曲のクオリティも高い。 しかし、90年代以降ならともかく、70年代にこういう音楽をやっていたというのは凄いことだな。「ロックはこうあるべし」みたいな縛りが今よりずっとキツかった時代だったと思うので。ノヴェルティ路線を突っ走っていた時代の大滝詠一氏に似たつらさがあったんではないでしょうか。 てなことを考えてしまったけれど、今聴いても様々な発見のある新鮮な音楽だと思う。というか、すべてがぐるりとひとまわりした今こそ聴かれるべき音楽なんだろう、きっと。 |
2005年 | 4月/3月後半/3月前半/2月/1月 |
2004年 | 12月後半/12月前半/11月/10月後半/10月前半/9月後半/9月前半/8月後半 8月前半/7月後半/7月前半/6月後半/6月前半/5月後半/5月前半/3月後半−4月 3月前半/2月後半/2月前半/1月後半/1月前半 |
2003年 | 12月後半/12月前半/11月後半/11月前半/10月後半/10月前半/9月後半/9月前半 8月後半/8月前半/7月後半/7月前半/6月後半/6月前半/5月後半/5月前半 4月後半/4月前半/3月後半/3月前半/2月後半/2月前半/1月後半/1月前半 |
2002年 | 12月後半/12月前半/11月後半/11月前半/10月/9月/8月/7月/6月/5月 4月/3月/2月/1月 |
2001年 | 11月〜12月 |