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はてなダイアリー(Everything but Music)

 2005年4月30日(土) It keeps you runnin'
 
◆ロックギタリスト、NASA有人探査の諮問委員に(YOMIURI-ON-LINE)
 元ドゥービー・ブラザースのジェフ”スカンク”バクスターが、いまやミサイル防衛の専門家として著名になっているというお話。元は軍事マニア?

◆輸入盤1200円均一セール(HMV Japan)
 かなり充実したラインアップ。ここのところHMVの方がamazonより安いような気がする…。

 2005年4月29日(金) Speed of life
 
○デヴィッド・ボウイ「STAGE」
 '78年のツアーを収めたライヴアルバムの「完全版」。日本盤は例のごとくCCCDなのでamazonで輸入盤を購入。
 当時リリースされたアナログ2枚組は、「ハング・オン・トゥ・ユアセルフ」のスピード感あふれる演奏で始まり、「ジギー・スターダスト」収録曲が固め打ちされた後に「ステイション・トゥ・ステイション」「ロウ」「ヒーローズ」の曲に移っていくという構成になっていた。('91年の初CD化のときにも同様)
 しかしそれはライヴ時の曲順を大幅に入れ替えたものだったのだそうだ。プロデューサーのトニー・ヴィスコンティが書いたライナーノーツによれば、「オリジナル収録アルバムの年代順に曲を並べる」というアイデアをスタッフ側が出し、ボウイ自身もそれを気に入ったため、その形でリリースされたとのことである。
 で、今回のCDは曲順を当時演奏されたとおりに戻し、「ビー・マイ・ワイフ」「ステイ」「アラバマ・ソング」(この曲だけは'91年CDにもボーナスとして収録されていた。)を加えた「完全版」である。
 「ワルシャワ」で荘厳に始まり、続いて「ヒーローズ」が優美に、そして力強く演奏される。前半に(当時の)最新アルバムから集中的に演奏し、後半にかつての名曲群を、というスタイル。ちょうどアナログ盤の前半と後半が入れ替わった感じ。
 長年慣れ親しんできた曲順とかなり違うので、ちょっととまどいはするんだけど、これはこれでコンサートの自然な流れがとらえられていて素直に楽しむことができた。(といいながらも、旧盤には愛着があるので手放すわけにはいかないんだけど。)
 それから前述したトニー・ヴィスコンティによるライナーノーツ。アルバム制作時の事情が語られていて、なかなかに興味深い。
 オリジナル・アルバム並みのレベルのライヴ盤を目指して、ヴィスコンティ自らが録音を担当したこと。マジソン・スクエア・ガーデンで録音しようとしたが、録音許諾料が高額だったため断念したこと。オーディエンス・ノイズの録音にも非常に気を遣ったこと。そして、「ステイション・トゥ・ステイション」だけは2会場の演奏を編集してあるが、それ以外は差し替えやオーヴァーダビングを全く行っていないこと。
 そうだとすると、このバンドの演奏力はほんとに凄かったんだなあ。デニス・デイヴィス&ジョージ・マレイの重量級リズムセクションを土台に、エイドリアン・ブリューのくねくねギターやサイモン・ハウスのエレクトリック・ヴァイオリンが宙を舞う。ロジャー・パウエルのシンセも気持ちの良い音を出しているし。そしてもちろん、ボウイも絶好調。
 僕自身、ボウイのライヴはシリアス・ムーンライト・ツアー('83)を見てはいるんだけど、今でもこの時期のライヴを体験したかったものだと思う……。


※実際には「サフラジェット・シティ」や「レベル・レベル」なども演奏されていたらしいので、真の意味での完全版とはいえないかもしれませんが。

 2005年4月28日(木) I've got it !
◆バカ息子の醜態に、あの世でジョンが嘆いてる……(海外ボツ!News)
 まあジョン自身も”失われた週末”時代にはたいして違わないことしてたわけだし。

◆ディスクユニオンProgressive Rock館サイト、リニューアル
 やっとクレジットカード決済ができるように。さて、ブラフォード紙ジャケでも注文するか。

◆モーニング娘。なるか!? 2年ぶりの首位!(オリコン)
 矢口効果なのか…。


 出勤時にはヨ・ラ・テンゴ、帰りにはブラジル音楽。今週はずっとそんな繰り返し。
 聴いてたブラジル音楽はこんな↓感じ。
 
 「潮流」と「ストーン・フラワー」って、同じ時に同じアレンジャー、同じミュージシャン、同じスタジオで録音したらしい。
 なのにこんなに印象が違うなんて。おそるべしアントニオ・カルロス・ジョビン。

 2005年4月24日(日) Our way to fall
◆ローリング・ストーンズのトールBOX仕様CD、7タイトル入荷!!(diskUNION)
 マニアごころをヒットするディスクユニオンらしいニッチな商品。で、買った人は、トールケースを開けて中のCDを取り出すなんて無粋なことはしないで、シールド状態でそのまま保存しておくと。各3,291円もするわけだし。


 
○「プリズナーズ・オヴ・ラヴ 〜ザ・ベスト・オヴ・ヨ・ラ・テンゴ 85-03」
 ヨ・ラ・テンゴ。名前は知っていても音を聴いたことのなかったバンド。ビートルズ・パロディ・ジャケに惹かれて、このベストアルバムを買ってみた。
 ああそうか、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド直系の音なのか。そこにときどきニール・ヤングが乱入すると。
 こういう音を僕が嫌いになれるわけもなく。ヴェルヴェッツのノイジー・サイドだけでなく、メロディアスな部分もきっちりと受け継いでいるのが良い。気怠げに奏でられる美メロが琴線に触れる。聴いていると思わず遠い目になってしまう。しばらく聴き続けそうだな、これは。
 ディスク3はレアトラック集とのことで、ハードコアなファンの人には垂涎のトラックが収録されているのだろうが、クオリティが高い曲ばかりが並んでいるので、ベスト盤(ディスク1&2)の方と変わらず楽しめた。これで3,360円というのは安いね。

 2005年4月22日(金) Like an old fasihoned waltz
 
◆サンディ・デニーも紙ジャケに。
 ああこれは嬉しいなー。ソロ音源はベストしか聴いたことないし。7/13発売。
 関係ないけど、ツトム・ヤマシタ「Go」「Go Live From Paris」も同じ時に紙ジャケ化されるらしいですよ。

◆つじあやの「春風」PVフル試聴
 うーん、どうなんでしょう。小西康陽の音は過剰すぎて彼女の声にマッチしていないような気がするのだが…。
 PV自体は可愛らしい出来。ラストのクレジットが良いですね。

◆ネット販売オンリーのHip-O Selectから限定盤が続々入荷中(diskUNION)
 だから高すぎるってば。バート・バカラック89.98ドルがユニオン売値19901円。スパンキー&アワ・ギャング79.98ドルがユニオン売値19900円だよ。

 2005年4月20日(水) Promised land
 
◆ついにスプリングスティーン紙ジャケが。(紙ジャケ掲示板2)
 「The Live 1975-1985」はオリジナルアナログに準じて5枚組に。あのアルバムはそうでなきゃいけない。一枚一枚が完結しているんだから。

◆エアギター入門 (デイリーポータルZ)
 きょ、教則本……。

◆【ストーンズ紙ジャケ品切れ商品のご案内】 『刺青の男』 に続きあのアルバムも…
 意外と売り切れにならないな、今回は。3回目の再発だからあたりまえか。
 ストーンズといえば、この「レディー・ジェーン」解題には目からウロコがぼろぼろだった。
 こういう視点からこの曲を解説した文章は初めて読んだ。ううむ。このサイトはいつもクオリティ高いなあ。

 2005年4月19日(火) Weasels Ripped My Flesh
 
◆これが元ネタ!(FRANK ZAPPAの○△□)
 「いたち野郎」(↑)のジャケデザインに元ネタがあったというお話。これは知りませんでした。ちょっとびっくり。

◆ソニック・ユース、限定アナログ盤をリリース
 オフィシャルサイトのニュース欄より。
 昨年6月にメルボルンのコーデュロイ・スタジオでキム抜きSYが録音した音源を、2枚組アナログLPでリリースするとのこと。限定400枚だって。うち100枚はオフィシャルサイトで通販されるらしい。あっという間に売り切れそう。

◆デヴィッド・ボウイ、「スペイス・オディティ」で訴えられる(Gigwise.com)
 訴えたのは故ガス・ダッジョン(プロデューサー)の管財人。「スペイス・オディティ」プロデュース料の支払いが足りないということらしい。うーん。なぜ今ごろ。御本人は亡くなっているのに。

◆最も偉大なアルバムは「OK Computer」(Gigwise.com)
 英国チャンネル4の視聴者が選んだ史上最も偉大なアルバムリスト。レディオヘッドって「Creep」しか聴いたことないんすけど、そんなにいいんすか。
 それ以外にも異論の多そうなトップ20だな…。

 2005年4月17日(日) Everything is turning gold 
◆T-REX日本語オフィシャルサイト
 DVD「Born to Boogie」リリースに向けて作られたサイトのようだが、ディスコグラフィーやバイオもなかなか充実している。小説「マーク・イン・ヘヴン」なんてのも。でもなぜシンコー・ミュージック制作なんだろう?出版権持ってるのかな。

 
 
○ローリング・ストーンズ「MADE IN THE SHADE」「SUCKING IN THE SEVENTIES
 リマスター再発された2枚の編集盤。CCCDを避けてamazonでUS盤を入手。
 「メイド・イン・ザシェイド」は'75年の全米ツアーにあわせてリリースされたもの。「スティッキー・フィンガーズ」〜「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」からのセレクション。特にレアな曲はないけど、「リップ・ディス・ジョイント」で終わるのはちょっとかっこいい。
 「サッキング・イン・ザ・セヴンティーズ」は'81年リリース。こちらは「イッツ・オンリー…」〜「エモーショナル・レスキュー」から選曲されている。このアルバムでしか聴けないテイクは以下の3曲。
 「エヴリシング・イズ・ターニング・トゥ・ゴールド」はシングルB面曲。いかにもアウトテイクっぽい曲だが、途中のサックス・ソロのあたりから良くなる。
 「ホエン・ジ・ウィップ・カムズ・ダウン」はライヴテイク。めちゃくちゃかっこいい。キースとロンのギターの絡みがなんともざくざくしていて好みの演奏だ。
 「イフ・アイ・ワズ・ア・ダンサー」は、プロモ盤のみに収録されていたという「ダンス」の別ヴァージョン。これもなかなか楽しめます。
 どちらのアルバムも廉価盤扱いなのか、そっけないパッケージ。もうちょっと詳細な曲クレジットがあってもいいのに。リマスターはBob Ludwig氏なので音質的には満足できます。


 
○スクリッティ・ポリッティ「Early」
 ファースト・アルバム「ソングス・トゥ・リメンバー」('82)以前の音源を集めた編集盤。
 僕とスクリッティ・ポリッティの出会いは、高校生の時に買ったラフ・トレード日本編集盤「クリア・カット」('81)に収録されていた「Skank Bloc Bologna」だった。最初は奇妙な曲という印象しか受けなかったけれど、繰り返し聴くうちに耳について離れなくなった。今回のCDではその曲が最初に収録されている。デビュー曲だったのか。
 この頃の彼らのサウンドは、レゲエをベースにしたリズムに鋭角的なギターが絡むというもので、デビューアルバムの音とも、大ヒットした「キューピッド&サイケ'85」とも明らかに違う音だ。どちらかというとギャング・オブ・フォーとかのポスト・パンク・バンドの音に近いかもしれない。2005年の耳には不思議と新鮮に響く。
 デビューEPの他、ジョン・ピール・セッション音源、そして「ソングス・トゥ・リメンバー」につながるシングル「Sweetest Girl」も収録されている。「Sweetest Girl」ではロバート・ワイアットがキーボードをプレイ。ワイアットはその頃ラフ・トレードからシングルをリリースしていたので、レーベルメイトだったわけだね。
 ちなみに、初期のスクリッティ・ポリッティについてはこのページに詳しい。これ見ると、このCDに収録された以外にもピール・セッション音源があるらしい。どうせならそいつもオフィシャルリリースしてくれないかなあ。

 2005年4月16日(土) Feels good to me 
 
◆BILL BRUFORD 1stソロ作とバンド名義の3作品がリマスター&紙ジャケットで復刻
 3/31の日記に書いたネタですが、ディスクユニオンのサイトに詳細がアップされました。
 特典はミニチュア帯と、FEELS GOOD TO ME箱……うう物欲が物欲が。でもあいかわらずプログレ館の方は、クレジットカード決済できないのね…。

◆The Band究極のボックス遂に!
  CD5枚104曲に貴重な映像満載のDVD。ロビー・ロバートソン監修。これも迷うなあ…。

 以上ふたつとも、情報元はOh, Good Grief!さんとこ。

 2005年4月15日(金) Last kiss 
 

 矢口さん電撃脱退の件ですが。
 どうにもやりきれなくて困るわけです。くだんの記事は仕事帰りに立ち読みしてきたけど、なにがいけないのか全くわからない。親公認みたいだったし。立派な大人なんだし。これを許さない世界があるのだとしたら、それはそうとういびつな世界だと思う。
 FRIDAY記者に名刺を渡されて、悄然とする矢口さんの姿はとても不憫だった。ああ。
 しかし、こういう形で脱退してしまうと、ハロプロの中でのポジションも微妙になってくるのではないか。ほかの卒業メンバーと一緒にきゃあきゃあやるわけにはいかなくなるでしょう。
 こうなりゃもう大塚幸代さんが書いているようにいっそスパンク・ハッピーにでも入ればいいと思う。(なんならスラップ・ハッピーでもいいぞ。)
 「TANPOPO 1」を凌駕する凄いアルバム作って後悔させてやれ。(誰を?)

 2005年4月12日(火) Broken kiss 
 
 そぼ降る雨の中、クルマで出張。緊張する仕事だったけど、とりあえず首尾良く目的を達することができた。
 運転中に聴いたのは、トニーニョ・オルタの2枚のアルバム。「ダイアモンド・ランド」('88)と「ワンス・アイ・ラヴド」('92)。柔らかなギターの音とゆったりとしたリズムが心地よい。トニーニョ氏はながらくミルトン・ナシメントのグループの一員だったそうだ。ふーん。
 そういえば、彼はかつて矢野顕子のライヴでギターを弾いていた。(このツアーですね。)
 とても印象的な演奏だったので、会場でCDを買ったんだった。それがこの2枚。さすがアッコちゃん、すごい人連れて来るなあと思った記憶がある。パット・メセニーやらジャコ・パストリアスをバックにツアーしたジョニ・ミッチェルみたい。

 2005年4月11日(月) Travessia 
 
 仕事の行き帰りにミルトン・ナシメント「トラヴェシーア」('67)。
 本国ブラジルでのデビュー・アルバム。素晴らしい。なんとも形容しがたいリリシズムが漂っている。不思議な切迫感と緊張感にあふれたリリシズム。若々しい声。ああ、こういう人だったんだなあ。
 タイトル曲は、かつてムーンライダーズが「ヌーヴェル・ヴァーグ」('78)でカヴァーしていたけれど、あれとはずいぶん感じが違いますね。
 オリジナル・マスター・テープからの24ビットリマスタリングに、充実したライナーノーツ(カエターノ・ヴェローゾ+エドゥ・ロボ+ミルトン自身)。オーマガトキ、いい仕事してます。
「ミルトン・ナシメントの音楽は美しく、真面目で、静かだ。まるで彼自身のように。」(エドゥ・ロボ)
「ミルトンは常に、僕にとっては明らかに、僕より遥かに偉大なミュージシャンだ」(カエターノ・ヴェローゾ)
「それはもういろいろと、エピソードがあった。アルバムが完成すると、僕自身信じられなくなったほどだ。僕はずいぶん泣いた。アルバムを聴いては泣いていた。作品に首っ丈になっていたのだ。レコードをかけていない時には、腕に抱いていた。そして、どこへでも持っていった。それこそ映画館の中へも! 『トラヴェシーア』は実現した夢なのだ。」(ミルトン・ナシメント)

 2005年4月10日(日) 終りの季節 
 
 YMOソロ紙ジャケ、細野晴臣編。
 細野氏のソロ・アルバムというのはほとんど聴いたことがなかった。というわけで、今回買った3枚も初めて聴くものばかり。
 「HOSONO HOUSE」('73)は、はっぴいえんど解散後初のソロアルバムとしてリリースされたもの。
 このアルバムが好きだって人、多いですよね。狭山の自宅スタジオでレコーディングされたものだそうで、その独特の雰囲気が多くの人に愛されるゆえんかも。
 ここで聴けるのは、70年代アメリカン・ロックをベースにした音楽。でも不思議と古びていない。「歌もの」ばかりなのも魅力なんでしょう。「終りの季節」ってこれに入っていたのか…。矢野顕子が歌っていたヴァージョンが大好きだったんだけど、オリジナル・ヴァージョンも良いですね。詞が素晴らしい。
「朝焼けが燃えているので/窓から招き入れると/笑いながら入り込んで来て/暗い顔を紅く染める/それで救われる気持ち」
 「コチン・ムーン」('78)は、横尾忠則とのインド旅行の結果生まれたアルバム。これは凄い。もう既にテクノですよテクノ。しかもアンビエントっぽいやつ。聴いててうっとりします。アナログでいうところのA面は、ところどころクラフトワークや富田勲なんかを連想させるんだけど、B面のリズミカルな展開とインド歌謡のアダプテーションは細野氏独特のもの。このアルバムで初めて松武秀樹氏をプログラマーとして採用したそうで、そういう意味でも重要な作品なのかも。
 ということでYMO好きは必聴です。横尾氏による強烈なジャケットもたまらん。
 「フィルハーモニー」('82)は、YENレーベルからリリースされたアルバム。これは断片的に聴いたことあります。「フニクリ・フニクラ」とか。密室的なミニマル・ポップ小品集。「テクノデリック」でやっていたことを、もっとパーソナルに展開した感じとでもいえばいいのかな。もうちょっと聴き込んでみます。
 ところで、このCDはConnectedD対応とかいうものになっていて、PCに入れてネットにつなぐと、ボーナストラック「夢見る約束」が聴けるということになってるんだけど……なぜかうまく聴けない。「そのCDは『フィルハーモニー』じゃありません」みたいなメッセージが出てしまう。ソフトのインストールとかに手間かけさせたくせによ。こんな面倒な仕掛けにしないで、素直にディスクに収録してくれりゃいいのに…。
 さて、お気づきの方もおられるかもしれませんが、「はらいそ」を買い損ねてます。近所のCDショップにはもう紙ジャケ盤は見あたりません。プラケース盤ならもちろん買えるんだけど、それ1枚だけ紙ジャケじゃないのはどうにも気に入らないので、意地でも初回盤を手に入れることにしました…とほほ。

 2005年4月9日(土) Murdered by the music 
 新しい部署の仕事がいきなり忙しく、この一週間、日記を更新することができませんでした。残業して帰ってメシくってフロ入って寝るだけ。毎日ここをのぞいていただいていた方々には申し訳ない。多忙でも更新できる方法を編みださにゃならん。
 そんな状況の中、こんな↓ニュースを見てさらにメゲていたのですが…。
◆ライブ音源 Torrent サイトの EZTorrent が閉鎖(いかんともしがたい)
 ああこれで音楽を聴く楽しみをひとつ失ったよ……と思っていたのですが、この日記を書くために再度該当記事を見に行ったら、なんと早くも復活したらしいとの追加情報が。しかもサイトの名前もデザインもそのままで、アカウントも以前のが使える模様。嬉しいのは嬉しいけど、大丈夫か……また同じ事の繰り返しにならなきゃいいんだけど。


 
 YMOソロ紙ジャケ、高橋幸宏編。
 「サラヴァ!」('78)は、YMO参加以前にキング・レコードからリリースされた初ソロ。フレンチ・ポップスやボサ・ノヴァをベースにした音楽が聴ける。アルファ時代のソロ作品を好む人にはちょっと馴染みにくいかもしれない。僕も昔初めて聴いたときは「なんじゃこりゃ」と思ったけれど、今聴くとなかなか新鮮。ユキヒロ氏のヴォーカルもまだ初々しいし。本人の言によるとジャケ撮影のためだけにフランスに行ったのだとか。いいなあそういうの。
 「音楽殺人」は'80年リリース。僕が初めて聴いたユキヒロソロはこれ。すでにYMOが大ブレイクした後だったので、リリース時にはかなり話題になった記憶がある。その頃のYMOの音楽とは異なる明解なポップさを持った曲が多数を占めていて、昔も今も素直に大好きだといえるレコード。こういうアルバム、もう一枚くらい作ってくれないもんでしょうか。
 「School Of Thought」でのシーナの声やら、タイトル曲での鮎川誠のギターやら、「Blue Colour Worker」のサンディのバッキング・ヴォーカルやら聞き所もたくさん。ラストの「The Core Of Eden」だけは後のメランコリックな世界を見せているんだけど。予告編のようなものか。
 「ニウロマンティック」('81)は、本人が最新インタビューでも語っているように「もうひとつの『BGM』」的なアルバム。最初に聴いたときには「音楽殺人」との作風の違いにかなりとまどった。
 でもとても完成度の高いアルバムだし、これを最高傑作だという人は多いのではないだろうか。シンセの使い方なんて未だに古びていないし、曲のクオリティも高い。アンディ・マッケイやフィル・マンザネラといったゲストの使い方も見事。ヴォーカルはあまりにブライアン・フェリーぽくてちょっと笑ってしまうところもあるのだが。
 自分にとっては、年を経るに従ってどんどん重みを増してくるアルバムだ。初めて聴いた十代の頃よりも今の方がずっと身体と心に馴染む。特にダウナーな気分の時に効果てきめんなのであった。
 そして続く「WHAT, ME WORRY?」('82)は、今に至るユキヒロ・ソロ路線を決定したアルバムだろう。アルバム全体に漂うライトなメランコリー。この「ライトな」ってとこがポイントなんだと思う。なんていうか、「悲しすぎてついへらへら笑ってしまう」ような感じ。(あ、それって「Light」じゃないか…。)せつない。特に「Disposable Love」なんて最強。
「気にしないでいいよ ひびのはいった 僕の心なんか/二人が もう会わなくなることなんか すぐに慣れるから/いつの日かまた 二人が出会ったとしても 君はまた いつもの笑顔で僕とすれちがうんだろうね」
 今回の再発盤は、ミニアルバム(日本語曲ばかりを集めてリリースされた)のみに収録されていた曲も含む、いわば「完全版」なわけだけど、2枚のアルバムジャケットを紙ジャケの表と裏に使うってのはどうよ。それじゃアナログ盤のレプリカとしての紙ジャケの意味ないよ。クラッシュやジェフ・ベックの紙ジャケではあれだけ凝りに凝ったレプリカを作り上げたソニーさんには、正直もう少しがんがって欲しかった。
 とまあ、最後はちょっと愚痴が入りましたが気にしないで下さい。どのアルバムも既発CDより格段に音質アップしているので、そのためにだけでも買い換える価値はあります。
 そして「薔薇色の明日」や「Time &Place」や「四月の魚」のリマスタリング再発もぜひ。

 2005年4月3日(日) thatness and thereness 
◆「ねこふんじゃった」の件でねこにあやまりたい(デイリーポータルZ)
 「ばひゅーん」という音を残して空に消えていく猫の絵が良い。
 これを描いたべつやくれいさんの他の作品を見たい方には、こちらが便利。


 
 YMOソロ紙ジャケ、坂本龍一編。
 「ディスアポイントメント-ハテルマ」は、パーカッショニスト土取利行とのデュオ・アルバム。'76年に500枚のみプレスされたという作品。背景についてはこちらの記事を参照のこと。
 もちろん僕も聴くのは初めてだったんだけど、内容としてはフリー・ジャズのような、現代音楽のようなインプロヴィゼーションであった。このアルバムのメインは土取利行だろう。教授が派手に活躍する部分はほとんどない。ブックレットに掲載された最新インタビューでも坂本は非常にそっけなく、あまり覚えていない、すべてプロデューサーの竹田賢一氏がお膳立てしたものという旨の発言をしている。土取がロンドンに旅立ってしまったため、ひとりで録音したという終曲のみは、後の作品の片鱗を感じさせて興味深くはあるのだが。
 「サマー・ナーヴス」('79)と「B-2 UNIT」('80)は、前者がレゲエベースのポップ・フュージョン、後者が実験的なエレクトリック・ミュージックという意匠をまとってはいるものの、ひさびさに2枚続けて聴いたみたら強い共通点を感じた。それは「構成」ということ。当時はすごくアヴァンギャルドに聞こえた「B-2」収録曲も、あらためて聴いてみると緻密な構成がなされていて破綻がないのだ。ザッパとかソニック・ユースとかを通過してきた今の自分の耳からすると、ベクトルは違っても「サマー・ナーヴス」と同様にポップに聞こえてしまうのであった。
 もちろんそれが悪いということではありませんよ。大好きなアルバムであることに変わりはないんだし。
 リマスター効果で音質はかなり良くなっている。でも紙ジャケ自体の出来はまあフツーかな。


 
 最近読んだ音楽本2冊。ちなみにどちらも図書館で借りたものです。
 左はB5ブックス編「BOSSA NOVA」
 ボサ・ノヴァ初心者への入門書という体裁をとっているのだけれど、語り口調で読みやすいわりに著者(ボサ・ノヴァ・バーをやっている人らしい)の主張が上手く盛り込まれているし、マニアックな部分もあちこちにあって、楽しく読んだ。最後にはポルトガル語講座まで掲載されてたりしてね。ボサ・ノヴァの歴史について知りたいけど、ルイ・カストロ本のような大著を読むのはつらい、という人には最適な本です。
 右はブレット・ミラノ「ビニール・ジャンキーズ」。副題は「レコード・コレクターという奇妙な人生」。その名の通り、様々なレコード・コレクターに取材してまとめた本。一般の音楽ファンから見ればタガがはずれたとしか思えないコレクターたちが登場し、常軌を逸した多数のエピソードが語られる。
 よくネタになる「レコード・コレクターに女性はいない」とか「レコード・コレクターは女性にもてない」という説も検証されているし、ロバート・クラム、サーストン・ムーア、ピーター・バック(R.E.M)、ピーター・ウルフ(J. GEILS BAND)、ビル・イングロット(ライノ・レコードの名エンジニア)なんて人々も登場。これまたおもしろかった。翻訳はちょっとアレなんだけども。
 十代の悲惨な体験から立ち直ったきっかけがパートリッジ・ファミリーとモンキーズだったことから、バブルガム・ミュージックのコレクターになった女性や、オリヴィア・ニュートン・ジョンのレコードを集めることに全てをかけているレズビアン女性のエピソードなんて、ちょっと泣けますよ。

 2005年4月2日(土) The April Fools 
 

 今年のエイプリルフールで一番好きだったのはこれで、
 最悪だと思ったのがこれ
 すっかりだまされたのがこれ
 イヤミが効いてるなあと思ったのはこれ
 そして来年もこのパターンを続けていただきたい、と思ったのがこれでした。

 あといつも嘘ニュースばかり流してるここがなにもしていないのはさすがだと思った。年に一度の休刊日なのかも。

 写真はバカラック先生の名曲「The April Fools」収録の高橋幸宏「薔薇色の明日」

 2005年4月1日(金) Hunky Punky 
 祝!スーパーリスナークラブ復活ブログじゃないやん嘘つきと一瞬思ったがやっぱりブログだった。わかりにくいなあ。2年越しのネタを披露しておられます。

 祝!ディスクユニオン通販、クレジットカード決済開始。と思ったら、ロック館とプログレ館ではまだ使えないと。意味ないやん。ストーンズ紙ジャケコロシアム紙ジャケも注文できんやん。


 
○ハナレグミ「日々のあわ」
 去年リリースされたアルバム。残業帰りに聴いた。
 なんとなく名前が好きになれなくて、無意識に避けてきたハナレグミだが、ひょんなきっかけで聴いてみたら、好みの音だった。今まで聴かなかったのがもったいなく思えるくらい。
 シンプルながら練り込まれた楽器の音をバックに歌われる、ほろ苦くナイーヴな世界。
 なぜだか小沢健二を連想する。声もルックスもかなり違うのに。

過去の日記はこちら↓
2005年 3月後半3月前半2月1月
2004年 12月後半12月前半11月10月後半10月前半9月後半9月前半8月後半
8月前半7月後半7月前半6月後半6月前半5月後半5月前半3月後半−4月
3月前半2月後半2月前半1月後半1月前半
2003年 12月後半12月前半11月後半11月前半10月後半10月前半9月後半9月前半
8月後半
8月前半7月後半7月前半6月後半6月前半5月後半5月前半
4月後半4月前半3月後半3月前半2月後半2月前半1月後半1月前半
2002年 12月後半12月前半11月後半11月前半10月9月8月7月6月5月
4月
3月2月1月
2001年 11月〜12月

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